金相場が上がる理由の一つに、世界最大の金消費国であるインドの金需要が最も増加する婚礼期(10月~4月)を迎えていることにある。
インドの金需要量は世界の需要量のおよそ20%。インドの金需要は、古くからの慣習であるダウリ(花嫁の持参金制度)が主な背景で、都市部では薄れつつあるものの農村部では根強く残されている。農業就業人口比は6割、GDPに占める農業割合は2割で経済や政治に与える影響は大きい。農村部が金需要の中心となっているため、豊作となれば農家の金購買意欲が高まり、不作となれば農家の金購入意欲も低迷するためインド国内の金需要が減退する。