※BL妄想書庫です
苦手な方はお気を付けください
「そんな大事なことを忘れるくらいテンパってたなんて…
ほんと自分のことばっかりでごめん」
「いいえ、全然大丈夫ですっ」
格好いい恋人でいたいのに、なんでこんなに情けないんだろう
ニノが側に居てくれるからなんとか踏み留まってるけど、本当はすごく情けない奴なんだ
そこはもう隠せない、隠しようがない
…隠さなくていいのか
俺にはニノが居る
そこだけは無敵
情けないついでに甘えさせてもらおう
遠回しの無駄な気遣いや真意を探る真似は必要ない
察することが出来ないのは怠慢だ!なんていう強がりも邪魔だからぽいっと捨てる
「ねぇ、ニノ」
「はい」
「準備って、どうやってたの?」
「どうやってって…」
解していたのに無表情だったニノのそこ
この不可解な矛盾が解明出来たなら、そこに表情が戻って、ニノにもっと気持ちよくなってもらえるかもしれない
だから知りたい
「見たいな」
「…へ?」
「見せて?」
「そんな…人に見せるもんじゃ…」
「お風呂場で準備してくれてたんだよね?」
早く帰宅した時もシャワーを済ませていたのは、準備してくれてたからだよね
「お風呂場じゃなかった?トイレ?ベッド?」
「ここ…ですけど…」
勢いに押されて肯定したニノを見て、さらに直球で押す
「見たいな、見たいなー、参考にしたい!そしたら俺が解す時も時間短縮出来るかもしれないしっ」
「でもっ」
「そうだよね、恥ずかしいよね、電気消すねっ」
お湯から出て、ドアを少しだけ開けて腕を伸ばす
ぱちん
洗面所から届く淡い光だけになったお風呂場
ほんのりと薄暗くて、輪郭だけが照らされる
「場所はこっち?」
あとで俺が入ると分かってるお湯の中で、ニノがそこを積極的に解すとは考えられない
身体をひょいと抱き上げて、二人の場所を交替する
「あの…ほんとに?」
「うんっ」
「…ほんとにやらないとダメ?」
ニノが躊躇うのは当たり前だ
勢いだけで見せてもらおうなんて思っていない
そこまで甘えては男が廃る
「大丈夫、安心して、まずは俺の 自 慰 を披露するから」
「はっ?なんでっ?!」
「ニノにだけ恥ずかしい思いさせるわけないでしょ」
「そういう問題じゃ…」
「俺が出張の時とか、ニノが出張の時とか
寂しい一人の夜に、ニノを想ってどうやって 抜 く のか興味ない?見てみたくない?」
「きっ…興味?!ないっ…こともないですけど!そういうのは一人でやるから盛り上がるのであって!」
「ニノが目の前に居たほうが盛り上がるに決まってる」
笑顔のニノも、戸惑うニノも
これは大きな声では言えないけど、怖がるニノも、泣いてるニノも
俺はどんなニノでも 抜 け る 自信がある
片膝を曲げて、湯船の縁にトンと踵を乗せる
ぽろーんとオープンになっている腹の下
ふうっと短く息を吐いて、手を伸ばした
つづく