人は人を愛せます・8 | 黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

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※BL妄想日記です


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~青志先生とへっぽこ釣り部の大野くん~





















12月




青志先生はあれからも変わりなくここに来ては

ぼんやりしたり、僕との討論に付き合ってくれたりしていた




僕は…青志先生に、その…アレしてもらって…

アレがとっても気持ちよくって…



知ってたんだよ?!

したことあったし!



…自分でだけどっ




ただ、勘違いしちゃって

この僕が、産み落とせるものかと…



いくらなんでも、そんなわけないよね




でも、恋してる相手に触れてもらえるのって

あんなに気持ちいいものなんだってことを教えてもらえて



なんかもう胸がいっぱいだ











「次が最後の議題になるかな?」



「…え?」

「大野も試験が始まるだろ、さすがに集中したほうがいい」




最後…



最後に青志先生と議論したいことは、前から決めていた





「僕からの議題は、愛です」

「愛?」

「僕は、人と上手くやっていけないと思い込んでいたけど

青志先生とこんなに楽しく時を過ごすことが出来ました

それで、欲が湧いてきたんです



…僕は、人を愛せますか?」




生物の研究をしている先生に、こんな抽象的なことを聞くのは違うかもしれない

だけど、保健体育の講義だってしてくれたんだ



一緒に答えを探してくれると思う





「愛ね…


目に見える物で安心したがる傾向にある

耳で聞かないと安心出来ない人間もいるな」

「プレゼントとか、愛してる、とか」

「果たしてそれが愛かと言ったら、甚だ疑問だ

金と言葉を発する声帯があれば誰にでも出来る」

「笑顔とか」

「それは受けとる側の捉え方」

「優しさ!」


「笑顔と同じ」


「誠実さ?」

「世の中に、特に人間においては、裏表ない誠実は存在しない


そもそも、愛がないと生きていけないわけじゃない」



「…絶対的な存在」



「ほう、例えば?」

「あお…」

「ん?」

「おや…子供にとっての親」

「ふむ、無条件に…というところが条件だな

ま、どこの世界にも例外はいるものだが」

「はい」

「愛について、その存在を証明する成分は見つかっていない

確実に分泌される物質、つまりその細胞は今のところない」



「錯覚…ですか?」



「それだけで、この世にこれだけ"愛!愛!"と叫ばれるのには矛盾がある」

「錯覚だから、実物を求めている…?」

「誰も見たことがない、というのは…ある種の寂しさがあるなぁ」



「希望!」



「うん、誰もが等しく与えられるべきものであってほしい」



「恋が成熟すると、愛になる」



「それは、とても素敵なことだ」





「…僕にも、出来ますか?」



「恋が出来るんだ、それを成熟させることも可能だろう

愛することも出来るよ

ただ、恋との大きな違いは、相手が必要ということだが」



「僕は…愛されますか?」



「そう望むのであれば、可能性は広がっている」





「…先生」



「ん?」



「僕は、すごく楽しかったです

先生に声を掛けてもらえて、先生に色んなことを教えてもらえて…



先生に、恋、してました」




「…そうか」




「ありがとうございましたっ」

















つづく