トナリデ・10 | 黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

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※BL妄想日記です


苦手な方はお気をつけください。



こちらのお話は『トラワレ』続編です。





















最終プレゼンまで、あと30分



一緒に壇上に上がってくれる仲間との打ち合わせも朝のうちに終えて、準備は万端



あとは落ち着いてプレゼンするだけ…




「ニノさん、緊張してるんですか?」

浮かない顔をしている俺を気遣って

サブチーフが声をかけてくれた



「いや…ごめん、ちょっと考え事してた」

「そうですか、そういえば部長遅いですね?外回りでお客様に捕まっちゃったかな

うちの部長はどこ行っても人気者ですもんね」

「そうだね…」






昨日のことを、一晩中考えた



「必要がない」と言われたことに関しては、それは初めからわかっていたことで

俺は大野さんを必要としてるけど

大野さんが俺を必要としてるとは思ってない



それでも側に居させてくれたから、気持ちが通じているんじゃないかって

一人で勝手に勘違いしてたのかな…



多少なりともあった興味が、急に削がれたとか?



仕事場以外で、大野さんが浮かない顔してるのを見たことがなかったし

いつでも優しくて、怒ったりもしない人だからって

俺は知らず知らずのうちに甘えて迷惑……いや、でもついこの間だよ

もっと甘えていいって言ってくれたのは



…わからない、何がいけなかったんだろう



俺が何かしたとしか思えないんだけど

それが何なのか、全く思い当たらなくて…



どうしよう、このまま終わってしまったら

俺はどうしたらいいんだろう




終わるの…?




大野さんが居ない明日が、俺に来るの…?











「二宮っ!」

「はいっ」

「ちょっと来てっ」



プレゼンが始まるまであと10分という時

慌てた顔をした主任に呼ばれて廊下に出た



「何かありました?」

「最終プレゼン、部長の代わりに俺が出ることになったから」

「えっ?」

「企画の内容は一通り把握してるけど

突っ込んだ質問されたらフォロー遅れるかもしれないから

お前、それでもやれるか?」

「ちょっ、ちょっと待って、部長は?」

「…あぁ、なんか、間に合わないみたいだな」



主任の、急に濁した言葉が妙に引っ掛かって

胸がざわざわした



「…部長、何かあったの?」

「チームが動揺するから、終わるまでみんなには言うなよ?」

「…なにを?」

「俺もさっき聞いたばっかで詳しいこと分かんないんだけど…

うちの部長が病院に運ばれたって会社に連絡来たって」

「病院?!」

「車とぶつかったらしいんだけど…」



血の気が引く…



身体が震える…



嘘だよ




何かの間違いだよね…?

















つづく