「地震速報が流れ、番組が緊張感に包まれるなか、佐久間さんはワイプ画面の中で、視聴者に向けて手話を使い、メッセージを発信しました。佐久間さんが伝えていたのは、『大丈夫』や『落ち着いて』といった、災害時の視聴者に向けた安否確認と呼びかけでした。
「2023年から約1年間、佐久間さんは、『NHKみんなの手話』でナビゲーターを務めており、手話の普及や理解促進に貢献してきました。
災害時、テレビ画面にはテロップや音声で情報が伝えられますが、聴覚に障がいを持つ方々にとっては、視覚情報としての“手話”が最も重要な情報源となります。ワイプ内の小さなスペースでありながら、瞬時に的確な手話でメッセージを届けた佐久間さんの行動は、ご自身の経験をしっかりと還元したものでした」