妄想小説です。BLの意味が分からない方&不快に感じる方はブラウザバックでお願いします。

 

 

 


「嘘でしょ・・・?」

サブの反応は当然として、

「シロ!それ、どうして俺じゃねーんだよ?!兄ちゃんだったら一日中、手繋ぎしてやるぞ?!」

と、ここでも超絶ブラコン爆発のジロはこの際、置いておいて。

結局、自分たちのせいで他の3人が拗れまくったことに動揺した2人は、その後も理由を言い出せないまま今日に至ったらしく。

項垂れた2人と、燃え尽きた3人。

無言の時間が流れた後、

「・・・シロ」

イチロウが手を伸ばして、

・・・ぽすん。

と、シロの頭に手を乗せて優しく撫でた。

その眼差しは慈愛に満ちていて、思わず見とれていたジロ・サブ・ゴロ。

「俺が悪かったんだよ・・・年に一度のシロの頼みくらい・・・しかも手繋ぎとか可愛い願いなんて・・・叶えてやれたのにな」

そしてイチロウに撫でられたシロは真っ赤になって俯きつつ。

天邪鬼なシロの気配が完全に消え、幸せそうな顔を見たらもう3人とも何も言えなくなる。

「いいんです、いつもがアレだからイチロウさんが戸惑う気持ちも分かってたんです・・・でも、引くに引けなくなってて」

シロはそう言ってから、

「お騒がせしました」

ジロたちの方向に向き直ってからペコリと頭を下げた。

「まぁ・・・シロがもう少し普段から甘えてくれるんなら俺も驚かなかったんだけどさ?」

「・・・それを俺に求めても無駄だと言うことくらいイチロウさんには分かるでしょ?俺、素直じゃないんですから」

「で、どうするんだ?誕生日当日手・・・繋ぎたい?」

「・・・?」

ここで会話に割り込んだジロが、2人の会話の尻尾を掴んで、

「『』って・・・いつ手なんて繋いだんだよ!!」

嫉妬丸出しの大人気ない態度でイチロウとシロににじり寄る。

・・・突っ込むところそこ!?

と、サブとゴロは心の中で盛大なツッコミを入れる。

けれどシロはそんなジロをスルーして、

「ふふ・・・もういいんです。だって・・・もう繋いでもらいましたし?」

チラッとジロを挑発するように視線を流して、それをまたイチロウに戻してから極上の笑顔を浮かべたシロ。

「・・・シロ!・・・イチロウくんもいつ手なんて繋いでた!?!?」

ジロの悲痛な叫びにも似た声に含み笑いを漏らしたイチロウも、

「ま、あの程度なら誕生日とか特別なイベントじゃなくてもできるし、もう少し甘えろよ・・・お前」

ジロを煽るように言う。

「そうですねー・・・俺とイチロウさんだけの秘密にしてもらえるなら」

「・・・いつジロにばれるかのチキンレースだな」

「ふふ・・・そうですねぇ」

「イチロウくん・・・シロ?!」

わちゃわちゃと揉める3人に呆れた視線を送るゴロは深い溜息を吐いて、サブは通常営業に戻った舞賀5兄弟の姿に満足げな笑みを漏らす。

・・・ジロのブラコンはもはや兄弟間ではネタ扱い←

結局、喧嘩の理由が『誕生日の手繋ぎ』で、それが兄弟全員を巻き込んだ大喧嘩に発展したというオチだったけれど、そんな理由なら最初から言って欲しかったというのがサブとゴロの本音。

それでも甘え下手なシロが長兄であるイチロウに甘えに行ったという事実にほっこりしたりもして・・・ジロ以外は・・・ね?

結局、手繋ぎの真実がジロ・サブ・ゴロに伝えられることはなかったけれど、嵐大好きな皆さんにはどのシーンのことを指すのかきっとお分かりいただけるはず♡

・・・ということで、今回のニノのお誕生日編@舞賀家、終了です。