妄想小説です。BLの意味が分からない方&不快に感じる方はブラウザバックでお願いします。

 

*年齢操作あり*

 

智&ニノ&雅紀:25歳 潤&翔:30歳

 

 

 

 

設定的に以前にUPした【Count on me】に被るかもしれません・・・ご了承ください←

 

あ、スタート部分は【truth】に似てる・・・マジでごめんね真顔

 

*****

 

「・・・お前は・・・誰だ?」

 

ここは智の私室、クラシカルな雰囲気の室内。

 

調度品に派手さはないもののシンプルで品が良く、落ち着いた雰囲気を醸し出している。

 

古き良き時代の洋館を彷彿とさせるその建物は、日本でも有数の財閥である大野家の所有物だ。

 

その大野家の長男が智で、今年で25歳になる。

 

彼には姉が1人いるが、彼女は経営に関わる予定はないらしく、この先の大野家の命運を握るのは智であるというのは既に決定事項。

 

まだ幼さすら感じさせる顔立ちは優しげであり、けれど意思を感じさせる強い眼差しを持つ智はどこかアンバランスな雰囲気をまとっていて、それは他人を引きつけるフェロモンのような役割を果たしているらしい。

 

本人の意向に関係なく、人たらしと揶揄される智の風貌は男女問わずに人を惹きつけ、時に彼らの人生を狂わせるほどの魅力を秘めている。

 

幼稚園から大学まで私立の一貫校に通いながら、学校生活とは別に帝王学や経営学など幅広い分野の特別な教育が施された智は、既にトップに立つ人間としての風格を漂わせていた。

 

そんな若き当主である智が眠るベッド、智の隣には1人の同世代と思しき青年が眠っている。

 

全裸のその青年の肌は、こう見えてもアウトドアな趣味を好む智とは真逆で透けるように白くて滑らかだ。

 

柔らかな黒髪、薄い桃色の唇に長い睫毛で縁取られた瞼。

 

女性と見紛うような華奢なボディラインも魅惑的で、確かに自分の好みと合致していると智は思った。

 

しかし、智にはこの青年に見覚えが全くない。

 

昨日の記憶も曖昧で確かに覚えているのは、夕食の時間。

 

この私室のテーブルに智の執事である潤が、ワゴンに乗せた食事を運んで来てくれた。

 

智は準備された食事を摂り、そしてやはり室内にある浴室で入浴を済ませた。

 

その時、確かに傍には潤以外の人物がいた。

 

けれど智の世話は全て潤が行っていて入浴して・・・その後は?

 

自分は・・・何をしていたのだろう?

 

・・・潤は5歳年上の智の執事だ。

 

智の身の回りの世話は基本的に全てが潤の役割であり、同時に多くの雑務を賄う使用人たちの総監督としての役割も果たしていた。