妄想小説です。BLの意味が分からない方&不快に感じる方はブラウザバックでお願いします。
手錠生活も今日で5日目、昨日までは潤の方が先に目覚めていて落ち着かない様子で翔を揺り起こすことが常だった。
恐らく熟睡していないであろうことは翔にも推察できていたものの、どうすることもできずにモヤモヤした気持ちを宿していたのに。
一気に心を許してくれたみたいに・・・昔のように全幅の信頼を寄せるように眠る潤を翔は心から愛おしく感じた。
このままずっと潤の寝顔を眺めていたいのは山々だが、そろそろ起きて準備をしないとヤバイ時間帯だ。
昨日は擬似セッ クス的な行為をした上にそもそも、潤が風呂で上せたが故にまともに洗えていない現実があった。
「・・・潤・・・潤?そろそろ起きようか?」
翔が鎖で繋がった方の右手で潤の右肩を優しく揺らすと、それに伴って銀色の鎖が鈍い音を立てる。
「ん・・・しょおくん?」
長くて濃い睫毛で彩られた瞼がゆっくりと開き、そこにある綺麗な瞳が翔に向けられ、何度かゆっくりと瞬きをした。
翔は左腕を支えに上半身を半分起こしてから潤の瞼に軽くキスを落としてから、
「・・・おはよ、潤」
優しい眼差しで彼を見下ろした。
「・・・おはよう、しょおくん」
潤は翔を見上げるように視線を送って挨拶を返すと、少し顔を赤くして、
「そんなに見ないでよ・・・風呂も入ってないし髭だって生えてるのに」
なんて可愛すぎるセリフを吐いて翔を骨抜きした。
「お前はどんな時でも可愛い」
内心では萌え転がりながらポーカーフェイスで伝えた翔に、
「・・・ばか」
潤は視線を逸らしはしたものの、もう逃げようとはしなかった。
翔は左手で潤の髪の毛を撫でてから、
・・・もう時間だ。
と、そう告げる。
「風呂、入ろう」
「・・・うん」
翔が潤を抱きしめてから名残惜しげな顔で放しゆっくりと身を起こすと、潤もそれに続いてベッドから立ち上がった。
手錠で繋がったまま、2人は風呂を済ませことになる。
手錠生活も5日目ともなると慣れたもので、2人の呼吸もピッタリだった。