妄想小説です。BLの意味が分からない方&不快に感じる方はブラウザバックでお願いします。
「お前・・・太陽の匂いがする」
「・・・そう?」
翔の脳裏には、何故かかつて仕事で行ったハワイのビーチでの光景が浮かんでいた。
デビュー会見のために結成したばかりの嵐のメンバーで揃って訪れた常夏の島。
眩しく光る太陽と、そこから降り注ぐ白い日差し。
けれど空気は乾いていて心地よく、そこに在る爽やかな空気感を翔は気に入っていたのだった。
あの時に感じた幸福感と同じものが今、この空間を満たしているように感じる。
潤がそっと身体を離して、今度は翔の額に自分の額をくっつけて至近距離から見つめ合う。
「・・・なんだか変な感じ」
「・・・俺だってこんなことになるなんて思ってなかったよ」
「ねぇ・・・しょおくん・・・もう今日このまま寝よ?」
翔の身体を引き寄せてから己の隣のポジションへと導いた潤。
「・・・いいのか?お前・・・今まで鎖が限界にピンって張る位置まで離れて寝てたじゃんか」
「・・・意地悪言わないでよ。俺、しょおくんのこと意識しちゃって恥ずかしくて。メンタル強くないから素直にしょおくんと一緒にな寝るなんでできなかっただけだから」
「そっか・・・」
翔も全裸のままで、裸同士でくっついて寝るなんて彼にとっては拷問に等しい行為。
だって確実に反応するだろうし反応したら最後、隠す術がない。
それが分かってはいても翔は潤を抱き寄せるずにはいられない。
鎖で繋がれた不自由な状況下。
翔は潤をひっぱり上げて自分ごと座位になると、鎖を操り器用に潤の左手を上部方向へと引き、自分の右腕に潤の頭部を潜らせるような形で彼の前方へと回した。
「しょおくん・・・?」
立て膝の間に潤の臀部を置き、バックハグで裸体を寄せ合うと、
「・・・しょおくん、当たってるってば」
潤が羞恥を滲ませた声で抗議の声を上げる。
「仕方ねーだろ?好きな相手が隣で裸でいるのに、普通でいられる男がいるか?」
体勢的に翔が少し腕を上に引き上げれば、潤の頭はヘッドロック状態で固定されるだろう。
その状況を悟った潤は抵抗して翔のS心を煽る方が危険だと考え、
「それは・・・そうだけど。その・・・あんま反応されちゃうと・・・俺もヤバイ」
翔にされるがままで恥ずかしそうに視線を落としてからそう言った。