妄想小説です。BLの意味が分からない方&不快に感じる方はブラウザバックでお願いします。

 

 

 

買い物を済ませ3人と別れてレンタルハウスに戻った2人は、潤の主導の元で食材の整理をした。

 

肉類は冷蔵庫、冷蔵不要なものは段ボールを準備してその中に放り込んだ。

 

BBQ用の機材はスタッフが準備することになり、この日の撮影はこれで終了。

 

余談だが別れ際、A葉が、

 

「火起こしは俺がやるからね?」

 

などと言い始め全員が完全スルーで対応するも何度も懇願されたスタッフが根負けし、【きりもみ式の火起こしセット】の準備を約束させられていたことが心配のタネ。

 

当然ながら、

 

「・・・スタッフ、チャッカマンも必須ですからね?あの人のすることをアテにしちゃダメです」

 

とニノが念押ししてO野もウンウンと頷いていて、ちゃっかりとニノがそれをカートに放り込んでいたことは言うまでもない。

 

*****

 

スタッフが帰宅した後で、

 

「・・・疲れちゃったね」

 

室内にあるソファに並んで腰掛け、潤がそう言って苦笑を漏らした。

 

「・・・俺は楽しかったけどな、お前と2人での買い物とか」

 

翔の言葉に潤がピクリと反応し、

 

「もぉ・・・どうしたの?しょおくんらしくない」

 

誤魔化すように視線を逸らす。

 

「・・・じゃあ聞くけどな?俺らしいってどういう状態のことを言ってるんだ、お前は」

 

「えっ・・・それは・・・その、帝王っぽくてカッコよくて、生活感を嗅ぎ取れない感じ・・・とかかな」

 

「ふーん・・・つまり、俺には普通の生活を送る権利はないってことか?」

 

「違っ・・・ねぇ、しょおくんどうしちゃったの?」

 

「俺は楽しいんだよ・・・お前とこんな風に・・・仕事から離れて・・・お前と普通の生活をできることがさ」

 

「・・・しょおくん」

 

「もういい・・・風呂、入るぞ!」

 

「え・・・あ・・・うん」

 

翔の言葉に頷いた潤。

 

既に湯張りが済んだ浴室へと向かい、相変わらず翔は豪快に着衣を脱ぎ捨て、潤はこそこそと翔の視線から逃げるように脱いでいた。

 

潤は翔の意味深な発言に羞恥心を煽られたのか、この日は少し長めの前髪で表情を隠すような仕草を見せる。

 

全裸の2人、半ば潤を翔が強引に引っ張る形で浴室に入って、

 

「俺、先に髪とか身体とか洗うから」

 

と、潤は散歩を拒否する犬みたく鎖を突っ張って、浴槽の中へ翔と一緒に入ることに対しささやかやな抵抗を見せた。