妄想小説です。BLの意味が分からない方&不快に感じる方はブラウザバックでお願いします。
「だから・・・しょおくんに対する感情をどう処理したらいいのか分かんなくて・・・もぉ・・・説明できない」
ボロボロと泣き出した潤に、
「うわっ・・・泣くな。つまり、俺を嫌いになったわけじゃないんだな?相手するのが面倒になったけど同じグループだから最小限の関わりを持たざるを得なかったとか・・・そういうことじゃないってことか?」
「どうして嫌いになったとか思ったの?!」
「・・・俺だって傷ついてたんだよ!あんなに懐いてた相手が急に離れていく辛さを・・・お前は想像したことがあるのか?!」
翔の口調が低く厳しいものになり、低音の帝王ボイスは潤に対して威圧的なプレッシャーを与えてしまったのか、
「・・・っ!」
ビクッっと震えた潤が本能的に一歩後ずさった。
けれど手錠に繋がれたままの2人が物理的に離れることは不可能であり、潤は顔を歪ませてから視線を床へと落としてしまった。
感情に任せて言いすぎたことに気がついた翔が、
「・・・ごめん、責めるつもりはなくて。怖がらせてゴメン」
気まずさから視線を逸らしてそう言うと、
「しょおくんこそ、俺のこと全く意識してないじゃん。こんな普通じゃない状態なのにさぁ」
潤はぐずぐずと鼻を鳴らしながら右手の甲でゴシゴシを目元を擦った。
「・・・は?」
「ドキドキして、馬鹿みたいに緊張してるの・・・俺だけじゃん」
その言葉に顔を上げた翔が潤の顔を見つめると、
「とにかく・・・俺・・・どうしたらいいのか・・・分かんない」
不安げな表情で言った潤の言葉の内容から、翔はある一つの可能性に気がついて。
けれど、この場面でそれを追求すると必要以上に潤を追い詰める結果になると察した翔は、
「風邪ひくぞ・・・風呂・・・入ろう・・・つか、お前も下を脱げ。俺だけプラプラさせてるとかこっちの方が恥ずかしいわ」
この場にそぐわぬ一言を最後に付け加え、
「プッ・・・だってしょおくんが自分で脱いだんじゃん」
と、潤が緊張の糸が切れたみたく吹き出して泣き笑いを浮かべる。
「ゴメン・・・俺もちょっとどうかしてた」
翔が左手を伸ばして潤の頬を優しく撫でると、
「ふふ・・・分かった。身がもたないから俺ももう吹っ切ることにする・・・でも」
潤が赤くなりながら、
「その・・・トイレだけは・・・やっぱ恥ずかしいかも」
そう言ったのを翔は本当に可愛いと感じたのだった。