妄想小説です。BLの意味が分からない方&不快に感じる方はブラウザバックでお願いします。

 

 

 

「つかスッタフ!マジで着替えどうすんの、これ!!」

 

「もう考えても仕方ないよね?スタッフは帰っちゃってるし」

 

「どうすんの?」

 

「・・・切るしかなくない?」

 

「は?それマジで言ってる?」

 

翔の動揺がカメラに伝わり、画面が不規則に揺れる。

 

「それか夜は風呂を我慢してスタッフが来るまで待つしか」

 

「だから、風呂は入りたいってば」

 

「だったら、服は諦めるしかないでしょ?」

 

「・・・マジで最悪」

 

「っていうことで、スッタフ!明日からはスペアの鍵、渡しておいてよね?」

 

「風呂はまだしも、トイレとかどうすんの、今日?」

 

「嫌だけど、めっちゃ嫌だけどどっちかトイレの外で待つか・・・最悪、一緒に入るしかなくない?」

 

「・・・ツライ」

 

「それ、俺も同じだからね?!」

 

ここで録画はオフ。

 

「サービスタイムはここまでだ・・・」

 

「お互いの服を切り裂くシーンなんて見せたくないよね」

 

「本当、あいつらの無茶振りヒデーな」

 

「まぁ・・・いつものことだけど」

 

「で、どうするよ?」

 

「・・・切るしかないよね?」

 

「クッソ、切った服の代金、請求してやるからな」

 

「そんなこと言わないの・・・切った服を持っていたら笑いは取れるんじゃないの?」

 

「相葉くんとかめっちゃ喜びそうだよな?」

 

「でしょ・・・じゃあ・・・えっと」

 

潤がキョロキョロと室内を見回し、キッチンバサミを発見して手に取った。

 

「もう・・・これしかなさそうだよね?」

 

「料理用か?」

 

「うん、使った形跡はなさそうだし・・・もう、コレ、使っちゃおう」

 

「ちょっ・・・!お前、急にハサミをこっちに向けんなって!怖えーよ!!」

 

「何で?別に殺意持ってる訳じゃないんだし?」

 

「お前のその発言が既に怖い」

 

「もー、しょおくん、こっちきて!」

 

急に潤が鎖をグッと後方へと引き、

 

「おわっ?!」

 

鎖の動きで翔と潤は向かい合わせの形になる。

 

「・・・面倒だから動かないでね?」

 

潤はそういうと翔の右の袖にハサミを入れる。

 

「ひゃ・・・っ!」

 

「変な声出さないでくれる?」

 

「急に冷たいの当たるとビビるだろ?!」

 

「んー・・・なんか、スッと切れる感じじゃないんだね」

 

翔の抗議の声を軽くスルーした潤が、不器用な手つきでハサミをチョキチョキしていた。