妄想小説です。BLの意味が分からない方&不快に感じる方はブラウザバックでお願いします。
枕のカバーを握り締め背中を逸らすみたくして絶え間なく声を上げるS井の首筋に、A葉が上半身を折り曲げて何度もキスをする。
パンッという肌同士がぶつかる音が部屋中に響き渡るようになると、その度に翔は声にならない声を上げていた。
「・・・まさ・・・き・・・も・・・ダメ」
「・・・うん」
S井の声に呼応するみたく、A葉は右手をS井の中心で物欲しげに揺れるモノに手を伸ばして腰の動きに同調させるように扱きあげると、
「で・・・る!」
ついに限界を迎えた時、S井は熱い液体を吐き出した。
それと同時にA葉も果ててしまったようで、S井は自分のお腹の中に温かいものがジワジワと広がって広がっていくのを感じて、
「ゴムくらい使ってくれ・・・」
掠れた声で訴える。
「・・・ごめん・・・我慢できなくて・・・ねぇ・・・翔ちゃん?」
「・・・ん?」
「・・・ナカだけでイケるように頑張ろうね?」
なんて言われて、S井はブワッと赤面してから、
「うるせーよ、バーカ!」
喚きながら視線を逸らした彼を、A葉は背後から強く抱きしめる。
お互い汗だくで疲れ切っていたのだが、それでも離れ難かったのかずっとくっついたままだった。
そして先に理性的な感情を取り戻したらしきS井が、
「はぁ・・・もうこのスーツはダメだな」
と、溜息を吐く。
「・・・どうして?」
「ドロドロじゃん・・・」
「翔ちゃんがいっぱい・・・痛てっ!」
言い終わる前に肘鉄を喰らわせられ、振り向いたS井に睨まれそれでも、
「え?クリーニングに出せばよくない?」
と、S井の神経を逆撫でする。
「こんな恥ずかしい代物、クリーニングになんて出せるかよ!!」
「じゃあ、記念品として取っとく?俺と翔ちゃんの初めて記念日♡ジップロックしとけば・・・」
「お前はマジでバカか?腐るだろうが!」
大真面目に言い返してきたS井の可愛さに、
「とりあえず・・・服・・・脱ごっか?」
A葉が笑いを噛み殺しながら言うと、
「・・・順番が逆だろ」
S井が吹き出しつつ起き上がろうとして、
「・・・力が入らねぇ・・・この体力オバケめ」
諦めたように力を抜いた。
「俺が全部やってあげるから」
と、甲斐甲斐しく世話をしてくれるA葉の姿にS井は幸せを感じ、
「お風呂は明日にしようね・・・?」
全裸でA葉に抱き寄せられて触れ合う肌の暖かさに安心したように、
「・・・ん・・・もぉ・・・眠い」
S井はA葉の胸に顔を埋め、その温もりを感じながら眠りに落ちたのだった。