妄想小説です。BLの意味が分からない&不快に感じる方はブラウザバックでお願いします。

 

 

 

 

「・・・30年に一度のレベルの雪・・・とか」

 

翔は手にしたスマホでネットニュースを検索して呟いて、

 

「ま、今日の休みは俺への誕生日プレゼントってことで。それから・・・」

 

いつの間にか寝室から引っ張ってきたらしきシーツに包まっている潤の姿を確認して苦笑を漏らした翔は、

 

「あいつも・・・俺へのプレゼント・・・かな」

 

Happy Birthday 俺。

 

30年に一度の雪、潤との出逢いはその雪が連れてきてくれた奇跡なのかもしれない。

 

「・・・潤、ホットミルクの作り方、教えてやる」

 

翔が声をかけると、

 

「うん!」

 

潤は嬉しそうな顔をして、ズルズルとシーツを引きずりながら翔の胸に飛び込んできた。

 

「アレクサ、エアコンの温度を28度にして」

 

「アレクサ・・・?」

 

「なんでも言うことを聞いてくれるお友達・・・だ。お前にも後で教えてやる」

 

「・・・あのね・・・しょおくん」

 

「・・・?」

 

潤はオズオズと翔の名前を呼び、

 

一歩後ろに下がってから、パサッと身体に巻いていたシーツを床に落とした。

 

「・・・お前・・・服はどうした?!」

 

そこには文字通り一糸纏わぬ姿の潤の姿があって、

 

「あの・・・俺、この姿でもショーとか出られる?それくらいしか役に立てないと思う」

 

クルリと回って美尻を翔に晒した。

 

「お前・・・ヤバすぎ・・・つか、ショーって?」

 

あ、キャットショーのことか?!

 

「うん、優勝するとご主人様が喜んでくれたから・・・」

 

お前・・・やっぱり。

 

翔は言いかけてからそのまま潤を抱き寄せると、

 

「バカか・・・お前のこんな姿・・・俺は誰にも見せたくないぞ」

 

耳元で優しく言った。

 

そもそも、人間の世界にそんな類のショーなんて存在しない。

 

けれど裏の世界ではありそうだ・・・なんて非現実的だとは思いつつもそんな考えが頭を過った。

 

そう思うと、潤が本当に猫だったのか、この美しさ故に人なのに愛玩用の人間として裏社会の人物にでも飼われていたのか本気で分からなくなってくる。

 

昨日、猫の姿に見えたのは自分が酔っていたからであって、もしかしたら潤は最初から人間だったのかもしれない。

 

「でも・・・俺、♂だし」

 

「でもとか♂言うな!つか、お前」

 

マジで最高じゃん。

 

絶対に誰にも渡したくない。


こんなに可愛い奴を誰かに渡せるはずがない。

 

翔はその思いを新たにして、潤にシーツを巻き巻きしてじっと瞳を見つめる。

 

「しょおくん・・・?」

 

「お前・・・目の色」

 

「目の色・・・?」

 

・・・なんか・・・うっすら青く見えるのは俺の気のせいか。

 

「・・・いや、なんでもない。綺麗な目だなって」

 

潤は・・・本当に綺麗だ。

 

翔は潤が脱ぎ捨てた服を着せてやって、約束通りホットミルクを作ることにする。

 

・・・が。

 

いい雰囲気だったのはここまで←

 

私生活のダメっぷりを全力で発揮した翔。

 

ミルクパンから吹きこぼれたミルクの残骸、それは翔が砂糖を大量に投入した代物だった。

 

最終的には潤に大きな溜息を吐かれて、

 

「しょおくん・・・これからは家のことは俺がするから・・・アレクサのこととか家事のやり方・・・色々教えてね」

 

諭すように言われてなで肩を更に落とした。

 

色っぽい展開にはならないんだな、瑞樹よ。

 

と、作者の頭の中に恨みがましい声が聞こえてきたけれどそれはスルー。

 

私はヘタレな翔くんが大好きです♡

 

(終)

 

・・・・怒られそうなラストだな←

 

エロシーンどこ行った←←


どこかであとがき上げます。