妄想小説です。BLの意味が分からない&不快に感じる方はブラウザバックでお願いします。
「あのなぁ・・・お前たち猫にとってトイレは死活問題だろ?いや・・・人間もだけどさ?だから、今日は我慢してアレを使うんだ。お前が正式にここに住むって決まったら新しいのを買ってやるし」
「・・・・・・」
「お前・・・無駄にプライド高そうだな?」
「・・・無駄とか言わないで」
「・・・・・・?!」
急に頭の中にそんな言葉が響いて、ああ・・・空きっ腹で飲んだ酒が効き過ぎたかと翔は反省し、
「・・・とにかく、少なくとも今日はあそこでトイレだ・・・いいな?俺は風呂に入ってくる」
頭をすっきりさせようと風呂に入ることにする。
酔って風呂なんて危険極まりない所業ではあるが、酔いが回っているが故か色々と判断力が鈍くなっているらしい。
心配げに猫が翔の後について行き、
「何・・・お前も一緒に入る?」
翔が揶揄うように言うと、またプィッとソッポを向く。
そんな猫の姿に、
「お前・・・マジでおもしれーな?俺の言葉が分かっているみたいだ」
翔は苦笑しつつ扉を開けてやり、猫は浴室の前にちょこんと座った。
豪快に着衣を脱ぎ去った翔が、
「すぐ出るから・・・ちょっと待ってろよ?」
猫に一声かけると、
「・・・うん」
と、返事をしたような気がして。
「はぁ・・・マジで酔い過ぎたかなぁ・・・風呂入ったら寝よ」
ポツリと呟いて、冷えた体を温めるように浴槽に使って人心地つく。
その間、猫はお行儀よくドアの前で待っていて、翔が短時間で風呂を済ませて出てくると、魅惑的なブルーの瞳で見上げてくる。
「お前は・・・マジで美人だな・・・人間だったら惚れてたかもな」
翔は素肌にバスローブ を羽織って猫を抱き上げ、
「よし・・・今日はもう寝るぞ?俺、酔ってるみたいだから。なんなら、お前と会話すらできそうな気がする」
頬ずりした翔を深い深い湖のようなブルーの瞳で見つめ返した猫と、
「・・・なんだかなぁ・・・いくら一人ぼっちの寂しい誕生日だかっらって、猫相手に美人とか言ってるようじゃアウトだな」
・・・はー・・・俺を癒してくれるような優しい誰か・・・いねーかな。
溜息を吐いた翔。
何気にいい雰囲気の一人と1匹は仲良く寝室に入り、翔はバサッと着ていたバスローブを床に落として下着姿でベッドに滑り込んだ。
「扉・・・少し開けておくからトイレに行きたくなったら行くんだぞ?」
そう声を掛けてから、有無を言わさずに猫をベッドの中へと引き摺り込む。
猫も抵抗するでもなく体を預け、翔にぴったりとくっついてきて、
「あったけーな・・・フワフワしてるし可愛いし美人だし・・・お前・・・ウチの子にできねーかな」
このまま・・・警察にも保健所にも動物病院にも届け出をせずに飼っちまえば。
なんて考えが頭の片隅を過ぎらなかった訳ではなかった。