妄想小説です。ご注意ください。BLの意味が分からない方はブラウザバックでお願いします。
ジンって・・・この人、どうしたんですか?
・・・時々、俺たちも彼の思考が分からなくて困ってるの。
・・・悪いけど合わせてやってくれ。
和がこのチームに合流して数時間、、既に智や雅紀とは以心伝心的に会話ができるまでに進化したらしい。
「ああ、翔くん?彼はね、あなたのカウンセラーの・・・ジンさんです」
和がほんの少しだけ視線を揺らしながら潤の紹介をすると、
「ジンさん・・・カウンセラー・・・?」
翔は小首を傾げて、子犬みたいなクリクリの瞳で潤を見つめる。
「そうですよ、翔くん。今の翔くんは1人で過ごすよりも誰かと一緒にいた方がいいと思うんです。彼は僕
の家に住み込みであなたのお世話をしてくれますからね?」
「ちょ・・・和・・・住み込みって」
「・・・言ってませんでしたか?ジンさんには24時間体制で翔くんについてもらう予定だって。私はできるだけ早く彼の記憶を取り戻させてあげたいのです」
「・・・そう・・・ですか」
戸惑うように呟いた潤に、
「あの・・・もしかして・・・ご迷惑なのでは?」
と、不安げな表情を向けた翔の姿に、潤の胸がチクリとした痛みを孕んだ。
まるっきり自分と初対面としか思わせない翔の姿。
愛する人から忘れられてしまうことがこんなに辛いとは思わなかった。
「いえ・・・翔・・・くん・・・は?俺の存在が邪魔なんじゃ・・・」
潤が翔の視線から逃げつつそう言うと、
「とんでもない・・・!俺、何もしない時間があると余計なことを考え込んじゃって・・・考えちゃうと頭に深い霧がかかったみたいでダメなんです。一緒にいてもらえるなら嬉しい」
翔が必死な表情で訴えた。