妄想小説です。ご注意ください。BLの意味が分からない方はブラウザバックでお願いします。

 

 

 

 

・・・そうだよな、戸籍上は兄弟だし、残念ながら同性だし。

 

でも・・・何かもう・・・そんなことどうでもよくなってくるから不思議だ。

 

その部分に囚われて素直になれなくて、結果、実に8年近くの時間を無駄に費やしたんだ。

 

もう・・・いいじゃん。

 

でも。

 

「・・・ちょと待って・・・じゃあ・・・翔くん・・・ずっと俺に告白してたってこと?」

 

「・・・?」

 

キョトンとした表情を俺に向けた翔くんに、

 

「だって、好きな人いるのって聞いたら【いる】って即答してたし、告白して今の関係が壊れることが怖いとか・・・諦めきれないとか」

 

「・・・は?え・・・?」

 

急に翔くんの体温が高くなったことが分かる・・・もう、何なんだよ。

 

無意識だったのかよ?

 

超分かりずらいんですけれど・・・ホント!!

 

俺、ずっと自分自身に嫉妬して戦ってたとか虚し過ぎる。

 

・・・やっぱり無自覚は罪だよ!

 

でも、実家を出てあの寮に入らなければ相葉さんとも出会ていなかったんだと考えると、遠回りににはなったものの結果オーライなのかな・・・なんて思ったりもする。

 

ああ、明日にでも報告しないと悪いよな・・・めっちゃ喜んでくれるだろうし、その内に翔くんにも紹介しよう。

 

相葉さんの実践的指南のお陰で、コトを急ぐのは良くないっていうことも嫌なくらいに理解できているわけだし。

 

・・・と、いうことで。

 

「・・・潤、ちょっと待って」

 

押し倒されて、バックハグしてケツの辺りをサワサワする俺の左手から逃げようと、翔さんが身体を必死で捩ってる。