春から1年生になったオチヨ。
相変わらず、本人の強い希望で、学校まで送り迎えをしているし、泣き顔を見せて教室に入って行くのですが
幼稚園とは違い、学校そのものは楽しんでいる様子に少しホッとしています
そして、毎日登下校を一緒にしていると、ハピ助を目印に色々なお友達が声をかけてくれるようになりました。
毎日小学生に手や頬をスリスリされているハピ助
これもまた嬉しい光景
声をかけてくれるお友達は、学年も性別もバラバラで、10人弱の団体に囲まれて帰ることも。
みんな一斉に喋るから、何言ってるかわからない
ハピ助に興味を持ってくれる子もいて、当たり前に「3歳なのにどうして歩けないの?」「どうしてお喋りできないの?」と聞いてきます。
『脳にお怪我があるから、みんなみたいに歩いたり話したりできないんだ』と答えると
それだけで納得する子
ずっと歩けないの?と心配する子
どうやってこの子の言ってることがわかるの?とコミュニケーションに疑問を持つ子.....
子どもの反応は、本当に様々です
その中でも、小3の男の子が話していたことが印象的でした。
その子はハピ助のファンと言っていいくらい、可愛い可愛いと声に出して可愛がってくれるのですが
最初に会った時は、脳に怪我があるということを不思議そうに聞きながら理解しようとしてくれて
次に会った時は、脳の怪我が治れば、この子の苦痛もなくなるのに....と、少し寂しそうでした。
会う度に、ハピ助を触りまくって、話しかけてくれるお兄ちゃん。
ある日、「こっちの言葉はわかってるの?」と聞かれたんです。
『わかってるよ』
そう答えると、「そっか!それなら、自分で上手く表現できないだけで、苦痛なわけではないんだな!」と、どこか納得した様子で、すごく嬉しそうだったんです。
苦痛かぁ....と思いながら、私も少し考えてしまいました。
きっとお兄ちゃんは、自分がハピ助になったつもりで、気持ちを理解しようとしているのかな
産まれながらに障害を持っているハピ助は、歩けない、話せないことを苦痛に感じているのか?なんて、想像すらしていなかったのですが
行きたいのに行けない、伝えたいのに伝わらない時はよくグズるから、その様子を見ていると、もどかしい気持ちがあるんだろうなと私は思っていて。
お兄ちゃんが考えるように、障害のない自分が、ある日この当たり前にできていることを失ったら、たしかにもどかしいなんかよりも、苦痛に感じる方が大きいよな....
それでも、自分のことを想って動いてくれたり、話しかけてくれる人がいたら、それはすごく幸せなことなんじゃないかな......
そんなことをふと考えながら、お兄ちゃんにこう伝えている自分がいました。
『ハピ助、ドキドキすると体がギューって硬くなるんだけど、◯◯君といると、リラックスしてるでしょう?◯◯君のこと、ちゃんとわかってる証拠だよ。
話しかけると笑ったり、口を動かして答えようとするでしょ?
上手く答えられないけど、いつも話しかけてくれて、ハピ助のことを考えてくれて、ハピ助はすごく幸せそうだよ。
ありがとうね。』
するとお兄ちゃん、「だって可愛いから〜!!ほらこの手とかさ、小さくて温かくてずっと触ってたいなぁ!」と最高の返しをしてくれました
小さな小学生達が、ハピ助に触れて、ハピ助と少しずつ時間を重ねて、大人のカチコチの頭では考えられないようなことを、一生懸命考えてくれる。
その姿を見て、親の私は嬉しくなったり、元気をもらったりしていることに気づかされる帰り道でした。
(お花をプレゼントされるハピ助。ハピ助の手はいつも大人気)