深夜になると、物音とかが少なくなって時計の針の音だけがやけに響く部屋で完璧に1人の世界になる。

特に冬。夏は気狂いみたいな人たちがわーわーぎゃーぎゃー騒いでたりするけど、

冬の夜はシンとしてて物静か。


あんまり騒がしいところが好きではないから、すごく落ち着く。

私は学生寮に住んでいるので、みんなが起きている時間帯は1人部屋の中にいても

1人ではないみたいで…部屋の壁がうすいから、みんなの廊下を歩く音とか、話し声がよく聞こえる。


この部屋に4年間住んでる。7畳のこぢんまりした部屋。


4年間の中では、早くこの部屋を出て行きたいと思ったこともあった。

自由になりたかった。


うちは女子寮で、みんな仲がいい。大体何をするにも一緒だ。

友だちの誕生会、打ち上げ、忘年会、新年会、クリスマス会…


みんな家族みたいな付き合いだ。みんなでいるから楽しい。みんなでいれば幸せ…


でも、みんな近くにいすぎて、それが当たり前のようになった。

みんなが集まっていれば、顔を出さないわけにはいかない。

気が乗らなくても、時には無理をしてでも盛り上がらないといけない。


私は人付き合いがそんなに得意ではない。と思う。

特に大人数でガヤガヤするのは苦手だ。1番落ち着けるのは、沈黙も心地よいと思える人といる時。


寮では“みんな”が主体になりすぎてて、一人一人とちゃんと向き合えなくなった。


寮にはプライバシーがほとんど無い。

誰がいるとかいないとかも、部屋の電気を見れば一目瞭然。靴があるかないかを見てもわかる。

郵便物なんて一箇所にまとめて配達されるから、ハガキなんか届こうもんなら、内容丸見えだ。


そんな寮にうんざりしたこともあった。でも今こうしてまだここにいる。

4年間の寮生活を終えようとしている。

過ぎてみればいい思い出だった…とはまだまだ言えないけど、

いつかそうなればいい。





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