少し間が開いてしまいました。
10/23-28にて個展「抒情媒体」無事終了致しました。
実は個展前に作品の初期衝動の部分を思い出し、それに対して今の自身の作品は熱い思いで描いているのかと思い悩み、モチベーションが下がって苦しい状態が正直ありました。
描こうとしても身体が動かない。限りある時間の中で描く時間を設けても絵が描けない。
それでもこうして作家としてやらせていただいている限り、展覧会はきちんと作品を出さなくてはならない。
最後には自身で自身のお尻をたたき、今回の個展に挑みました。
結果、今年も様々なお客様にお越しいただいたり、絵や作品のお嫁入りも日々見届ける事ができ、作家として幸せな時間を過ごす事ができました。
本当に個展ができてよかったと今は感じてます。
私が作家として絵を描く、表現していくと思った初期衝動は、生きている中で外側から見られる自分と内側に在る自分の矛盾が大きくなり、描かないと自分を殺して生きていく事になると感じたものでした。
そして吐き出すように描き続けた結果、表現を通して人との関わりが大きく変わり、またそれに伴って絵への向き合い方も変わってきました。
今回のステートメントにはそれらについて書きました。
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違和感を感じて生きてきました。
外側内側世界に感じる矛盾と闘いながら、膿出しのように衝動的に描かれた表現どもは
確実に時を重ね、様々な形の情と諦めと執着を交え、終身、変化しています。
幾日も泣き 幾日か咲って。
それらを引っ提げて、間に立ち、紡ぐ抒情。
結ぶ節目の数々。
私が貴方の媒体になれたのならば。
そして伝える媒質は渡したそばからその人のものへと時を重ねて変化していくのが自然な事。
それでいいし、それがいい。
どうぞご自由に。
ほんの1欠片でも、貴方にとっての必要な欠片が残りますように。
世界に ココロからのしっぺ返しと 御礼を。
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作家としてこれからも作品を生み出し、皆さんに見ていただく機会を設けていきたいと思います。
部屋の入り口付近には過去作品を、奥には今年度の新作を展示し、作品の経過が見れるよう意識しました。
入り口正面には、2012年に描いた絵の改シリーズ作品になる途中のもの。
この絵はこれからさらに変化予定です。
*「/改」は、ninko ouzouの絵のシリーズの1つ。
自身の過去絵、
(改シリーズ:その過去がなければ、
幾多にも重ねられた層の上に私達は存在している。
たくさんのお花や差し入れ、本当にありがとうございました。
ドローイング、小僧コーナー。
向かって右側に改シリーズ作品。
左側に黒バックシリーズ作品。
奥の真ん中には立体作品「Re:born」
作品「Re:born」にはご来場いただいた皆様にその場でリボンを結んでいただきました。
リボンについて...
リボンで結んで垂れた2カ所に、 「嬉しい事(嬉しかった事)」「哀しい事(哀しかった事)」を書いていただいております。 (過去~現在織交ざったもので構いません)
どんな事でも、生きいく中で、実は自分形成に大切な体験であり、 それらをリボンという媒体を使って、大切な節目(結び目)として表す。
それらを作品という媒体にする事で皆と思いを共有する作品です。
そして1つ1つの結び目は、集まる事で共有する事で、また新たな作品として生まれ変わります。
この数年ACT1という広い部屋で個展をさせていただいてましたが、もう少し密の詰まった空間を作りたいと考え、来年は10月末に一回り小さいACT2の部屋にて個展を開催させていただく事にいたしました。
また来年皆様にお会いできるのを楽しみにしてます。
ACT館長、スタッフの皆様、搬入、搬出を手伝ってくれた皆様、
ずっと前から絵を見守ってくれている皆様、
今回展示に来てくれた皆様、展示に来れなくても応援してくれている皆様....
本当に、本当に...!!!ありがとうございました。
ココロからの感謝をこめて。
ninko ouzou