キャブ仕様のカスタムバイクの場合、
燃料はキャブ(TMRとかFCRとか)
点火はウオタニSP2とか、DYNA2000とかが定番の構成かと思います。
ウチのNINJAもこれでした。


フルコンのLINKにすることで
燃料も点火も両方制御します。
が、それぞれ独立したパラメータなのでインジェクション化する前に
LINKで点火系のみ先行で構築します。


まずはパルサープレートを1・4と2・3のみ判定する2突起から変更します。

クランクマスの軽量化のためドリリングしたプレートが懐かしい。20年ぐらい前の施工なんで、下手くそ・・・・


パルサープレートは24欠歯を使います。

このプレートがないとフルコン化インジェクション化ができません。
GPZ系エンジンの最終形にZRX1200DAEGがあるのでこれのパーツを流用します。


パルサーカバーは点火時期の初期化設定のため、
窓付きの純正に戻します。

この小さい〇穴の使い方、初めて知りました。


ここからが普通のバイクメンテではやらないこと。
タイミングライトを用意します。

ちゃちいチャイチャイ製なんで速攻で壊れましたが、役目は果たしました。

タイミングライトの使い方なんて知りませんよね~?
これをプラグコードに接続するとプラグに火が付いたタイミングでストロボライトが光るのです。

プラグが点火するタイミングを1・4番気筒の上死点0度に合わせます。
合わせ方はプレートカバーの丸い穴にストロボを照らすと、
瞬間的に光った残像でプレートが照らされて、どの時点で点火したのか分かります。

トリガー較正ーベース点火タイミングで設定します。
これが意外と大変でした。
タイミングライトなんて使ったことないし、やっていることが正しいのか不明で苦労しました。

点火系の山場はこのオフセット値の設定です。

GPZ系エンジンのインジェクション化した情報なんて誰も公開していないので10度毎に変更しながら検査して検証。
まあ、バッテリは速攻で音を上げましたね。


点火系と温度系のセンサー、TPSのセンサーを取り付けて配線祭りはこんな感じ。

トリガ較正が済めば、始動は意外とあっさり掛かりました。



この時点で点火系のみフルコンで制御して、普通に走れます。
・アクセル開度とエンジン回転で3Dの点火マップ制御

 点火マップは2枚設定できるので、外部スイッチをトリガーに切り替えたり、

 仮想Auxを設定して、速度とギアでマップを切り替えたりできます。(←今はコレで運用)

 低速の山道用の点火時期を進めた(攻めた)マップと高速道路用のノッキングしないマップを状況に応じて切り替えてくれます。

上のマップはアンチラグ機能を使わずにバブリングできるかやってみた設定。結果はまだ不明。

 

・空燃比計の信号をLINKに入れているので、走行中のAF値がログに保存
・水温で任意に設定した温度でファンの起動・停止
・点火コイルもウオタニでもダイレクトイグニッションでも任意のパーツを選択可能

走っている性能はウオタニの頃と変わりません(点火時期が同じなら)が
点火時期を任意のアクセル開度で設定できるので、谷があるとか、キャブのセットが出てない領域を点火時期で微調整できる、
アクセル開度と合わせて空燃比のログがECU内に残せるのでデータロガーとしても使えます。
エンジン回転は当然、スピードメーターの信号も横取りしているので速度情報も残るし
エンジン回転と速度からギアポジションの記録が残ります。


まあ、ストリートでここまでの機能は変態以外は不要かと思いますが、
筑波のレースとかに旧車で参戦されている方には
ウオタニの一歩先行くログが取得できる点火のフルコンECU化はアリかなと思います。




もうちょっとつづく。。。