こんにちは。しばたえりこです。
是枝監督の新作「怪物」見てきました。
是枝監督の作品は「万引き家族」「誰も知らない」など印象深い作品が多く、CM見て気になってたんですが、
Twitterで幾原邦彦監督が
「羅生門かと思ったら銀河鉄道の夜だった」とツイートしていて気になったのでより見たくなりました。
【ネタバレあり】
「怪物だーれだ?」とポスターにもあるので本当の怪物を明らかにすると思いきや、
正直、登場人物みんなこわかったですね。
もちろん、こわいだけじゃなく、
なんでこんな事いうの?
なんでこんな事するの?
気になるところがちょいちょいありましたね。
まぁ、皆さんそれぞれ事情や経験からそうなっちゃうのかもしれないけど
母親視点
先生視点
子ども視点
色んな目線でストーリーが描かれているので、
自分が知ってる分かってるって思ってる事がただの思い込みや誰かから聞いた根も葉もない噂だったりで何も本当の事を分かってない事に痛感します。
でも、本当の事を言えない状況や空気感、関係性なども分かる部分があって、うまく説明できないけど、
家庭内やクラスでの状況を見て、この状況知ってるって思い震えましたね。
当たり前の日常の中で、関わらない方がいいな、言わない方がいいな、空気読んでまわりに合わせないなとかと思う状況。
息苦しい。
生きぐるしい。
なんとかしたいけど、何もできないから避雷針になるしかない時とかたまらないよね。
そして、何気ない会話の中に出てくる
男らしくとか、普通っていう言葉。
言ってる方は本当になんの気なしに言ってる言葉だから悪いってわけじゃないけど、誰かの言う普通ってハードル高いよね。
自分が親や世の中の普通じゃないと分かってしまったら、認めるのこわいよね。
この登場人物は何があったか描かれてる人はなぜそんな事言ったのか、やったのかわかるけど、描かれてない人の事は分からない。
校長
先生の彼女
女子生徒
でも、それは現実でもそうだ。
知らないだけでそういう事を言ったり、やったりする事情は誰にでもあるという事。
誰だって知らぬ間に誰かを加害して、
誰かに被害を受けている。
誰だって加害者で
誰だって被害者
その可能性がある。
しんどいなぁ…。
世の中の普通とか、まわりの雑多な声、
そういうものから解放されないと幸せになれないのしんどい。
世界が、世の中が、学校が、家庭が、
閉ざされたコミュニティの中での
誰かの価値観、普通が
「怪物」なのかもしれない。
誰の中にもある価値観を人に向けた時、
誰の中にも「怪物」はいる。
どうにもならない叫びがたまらない
楽器の音がどうにもならない事への苛立ちとどうしようもない感情をあらわしていて…
そして、ラスト
何がおこってるのか見てる時は分からなかったけど…
今あれがどういう状況だったのか理解して
せつないよぉ…
せつなすぎるよぉ…
たまらん。
是枝監督は日常の中にある
誰もが知っているけど見てみないフリしてるもの
ノイズを描いていると思う。
それを直視させられるから本当に見ててしんどいけど、すごく素晴らしい作品だと思います。
「怪物」
オススメしますけど、注意して見てね。
あと、結局一番問題となる人たちは公にされることもなく、裁かれることもなく、変わらず日常があるんだろうなと思うと益々しんどい。
そこもリアル。

