高校生対象の塾をつくった理由


高校生対象の塾はかなり運営が難しいと言えるでしょう。私も医学部を受験する生徒は指導できません

(英語・社会科は可能ですが、

数学・理科の次元が違います)


とは言え旧帝大の文系や一般理系であればきっちり学習していけば3番手の高校からでも本来十分合格できます。しかし、現実には合格は難しい。それはなぜでしょうか?


まず、1点目としては「学校の授業を役に立つように受け取れていない」ということにあります。以前も書きましたが、英語・数学は予習をしていなければ、確実に理解に穴ができてしまいます。ただ、数学はともかく、英語の予習を気軽にできる塾はあまり存在しないということに気がつきました。


この点は私は高校生程度の英文であればすぐに和訳はできますし、文法的な重要ポイントも気がつくのでちゃっちゃと話してしまいます。そして、教えたところは「3回音読」を必ずさせます。地味ですが、「教えておしまい」にすることなく、「音読してみよう」とするところがおそらく、他と大きく違うでしょう。


次に、「学校の授業の振り返り」を軽視しているということです。大抵の学校で「記録の大事さ」や「手帳を活用する」ことを伝えていると信じたいところですが、ここ数年でほとんど徹底されていない様子が浮き彫りになってしまったのです(これは学校の取り組みというより、スマホが原因だと思われます。


要は、家で集中して勉強できない生徒が激増したということだと思います)。


そこで、塾で、まずは学校の振り返りを簡単にして例えば物理で「波」の授業に入って定義が頭に入っていないと本人が感じたならば簡単に暗記だけしてみたら、と促します。その程度のことですが、やるとやらないでは天地の差が出ることは大人ならば誰でもわかることです。


上に書いたことは本当に当たり前、自分でできる、誰でもできることですが、塾に通って、「塾での勉強で手一杯になって、学校の成績が下がる、やる気がなくなる」という生徒が増えてきたようにも感じたことが三つ目の要因です。


確かに、高校の数学や物理は特に難しく感じますが、やっていることは小学生でもできる内容が多く含まれています。特に確率の分野は「中学受験」の算数で出てくるのですから、高校生がわからない理屈がないのです。