たまにある、展示の感想を書きたい気持ちが止まらないので、お目汚しとは思いつつも記録を残してみたいと思います。


年末に、一人六本木へ足あと
アナザーエナジー展。


フェミニズムってなんだろう…


わたしが本展で感じたことは、いろんな表現があって、いろんな個性があって、鑑賞者もいろんな人がいる、ということです。


昔の素晴らしい(これはたまたま女性だっただけ)愛の視点をもったナイチンゲールやオードリーヘップバーンやマザーテレサなど
ー有名なお名前をあげればそういう人たちはー
問題があるときは問題点を注視するのではなく、それを愛の方向へ人々の視点を変換してくれたように記憶しています。


本展についても、そのようなことが思い出され、
ーもちろんたくさんの女性活動家の方々のおかげで私たちは辛い女性の歴史からはばたき始め、自由な時代を選択できそうな気配を感じられていますがー
活動や表現へのリスペクトを感じるとともに、ただ女性展であるということだけをこの展示の紹介にとどめるのは勿体ないというか…
そういうのはもう超えてしまってよいような。


女性であることだけに注視せず、ただただ表現を続けてきたひとりひとりのアーティストであると、そういう視点で最後まで対峙しました。人間とか男とか女とかでなくて、表現する粒子として。


全員のインタビュー動画をみて、こんなにもみんな違う。そう確信しながら、誰がどうで誰がこうだ、という主観はあまりにも主観すぎるので避けますが、、
この人はとてもロジカルなのね。この人はかろうじて人間の容器に入っているだけのよう。(褒めてます)
この人はとてもこどもみたいでピュア。この人は記憶、というものにとても興味を持っている。この人は結果的に鑑賞者を繋ぐ人になったんだ。いろんな国の歴史、つらいこと、太陽の明るさの違い、色彩感覚、バックボーン、全てが様々でそれこそが本当におもしろい。


直線の作品が印象に残りました。
同じアーティストではないのに。



なぜだろう。時代…この時代にこれだけできたということはやはり幾何学的なアニムス的な要素が性質に入り込むのだろうか。社会的なジェンダー論ではなくて、もっと人間の根幹の元型に近い意味合いで。



でもわたしが勝手に直線は男性的だと決め付けてる、もしくはすりこまれてるだけで、よく考えたら点と点を繋いでるだけだから、陰の要素とみてもよいのかもしれない。



わけのわからない心のつぶやきはこの辺にして、、



思い出せるもので書き残しておきたい記録


・アンナベラガイゲル
ボロロ族の写真。横にならぶ現代の写真をみると、もにゃもにゃもにゃ…という気持ちになる。

月は誰のものでないから、月を作品にしたところに心が動く。
でもそれも間もなくどうなるのだろう…

中心、についての動画が面白い。何度もみたい。



・ロビンホワイト
アオテアロア。この一年、アオテアロアと何回聞いたかわからない。それだけでもシンパシーを感じる。
インタビューで、太平洋の人は集団で何かをする。個人主義には向かない、といっていたのが心に残った。
ハワイキの人たちということ。
作品も共同作業の作品。
作品については少し感傷的になってしまうので割愛。


・エテルアドナン
詩人。アラブ。こちらもシンパシーをかんじる。勝手に感じてばかり笑
今日一番最初に好きだ、と思った平面作品。







・スザンヌレイシー
〈玄関と通りの間〉
意味のある活動、パフォーマンスだと思う。
リアルな人々の声が生々しく、同じ時代を生きる人だと自分ごとにとらえられる。世界的な調和が必要だな、と意識の広がりを感じる。
歳をとった女性は見えなくなる、という意見がショッキングだった。しかし賢くはいられる、と。
それ以外にも道が、これからはあるといい。


・リリデュジュリー
インタビューで、老いについていい面とよくない面があると言う。よく考えたらなぜインタビュー内で必ず年齢についての質問をしたのだろう。でも、きいてもらったおかげでこの答えをきく機会をもらえたなと思う。展示空間がよすぎて気持ちよい。これは森美術館でしかできないなぁ(52階)










・アンナボギギアン

理由もつけることができるけど、それはあえて排除してもいい、たまにある理由なき好き。

色とか発想が根本で好きなのだと思う。








・ヌヌンws 
動画で、ロスコロスコ仰っておられたから、マークロスコお好きなのね。
ほっとする。好きだと思った。







・センガネングディ
一番わたしが今日よろこんだのはこの方のこの作品。好きなものいっぱい。






・三島喜美代

この方の明るさとピュアさが素敵。
ゴミを一生懸命作っている、という言葉もすき。
新聞紙を陶でつくる…






・宮本和子

今日一番じっくりみた。

一番勝手な考えでみた。

少しずつ、こんな風に、マイルストーンを置くように、日々に点を打つ。その点と点がつながったとき面のようなものができて、それがわたしの行動とそれから生じる未来で、面は横から見ると一面ずつ重なっているから、(時間は本来ないと思うけど)時間のような積み重ねがあるとして次の瞬間/場面/空間があるとすれば俯瞰するとこのように見えるのではないか、などと思っていたらしばらく時間がたってしまっていた。

点の打ち方も、少しずつ螺旋を描くようにも捉えられるから、人間の輪廻のようにも思えたり。

思考が強すぎるな、と一旦考えるのをやめて見てみてもただ美しい。








未完成だけど、今日はここまでで書きたいという気持ちが満たされてしまったので、残りの記録はまた書きたいときにかいてみたいと思います。



今日は思う存分みようと思って、10:45にはいったのに、体力がやばい…とおもって最後まいて、出たとき16:00だったので、ちょっと心身が消耗しているようです。



…並べるなんて失礼だけど、、、

個人的なブログなので、せっかくだから今を切り取った作品をここに残してみたいと思う。



〈図録を読む猫〉

猫、図録、こたつ

2021


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