*母の記録*
2017年8月
9月の日芸のA/O入試のため願書を送り、母校へも調査書の依頼をしました。
もし合格したら本当に東京へ行くのか、、、まだこの時は真剣に考えていたわけではありません。
(本人はわかりませんが私たち夫婦がというより、母親の私の方が)
ただ息子が大学に行きたいという気持ちになったことが嬉しかった。
人工肛門を閉じたからといって、体がすっかり元気になったわけではありません。
このころの悩みは以前から抱えている睡眠障害で眠剤の調整をしていました。
マイスリーを5mgから10mgへ増やしても眠れず、相当悩んでいました。
友人のお母さまが作ってくれたちまき。ベリーヤム。
*僕の記憶*
親が僕を心配する気持ちはよくわかる。
僕も自分が万全な体調だとつゆも思っていない。
だけど、
やばい
という気持ちが本当にずっと、
胸の内にある。
特に思うのは、自分が何も生産できていない、ということ。
父親は稼いでいて、母親は家事をしていて、じゃあ僕には何が?
二人とも誰かの役に立っている。二人はそのことにありがたみを感じているようには見えない。でも、
それは当たり前のように人の役に立っているからだ。
昔、精神科医が言った。
家族のために生きればいい。
だけど家族は他人じゃない。僕が選んだものじゃないし、僕を選んだものでもない。僕は自然発生的にこの家族のもとにいた。
役に立つというのは、社会のためになるということだ。
生きているだけでいい、なんていうのは、それは
愛している側の都合だ。
僕は、誰かの役に立ちたい。
そして誰かの役に立つには、僕は、少なくとも何者かにならなきゃいけないんだ。
***
日本大学芸術学部文芸学科のAO入試のために過去問を解くことを始めた。
3200字の物語、あるいは論考を、3時間で完成させるというものだ。
それまで、高校時代に50万字の小説を書いてきた僕は、そんな余裕だと思っていた。
だけど、大きな問題があった。
手書きなのだ。
手書きと言うのは本当に恐ろしい。
コピーアンドペーストができない。
つまりどこで何を書くかと言うことを完全に決めて書き出すか、それともライブ感覚で整合性が生まれるように整えていくか、そのどちらかしかない。
それでもやるしかねえ……!