*母の記録*

2015年2月2日

<day+236>

今日は虎の門病院血液内科のセカンドオピニオン外来の日

付き添いは姉に頼んで6時半に病室を出て東京へ向かいました。

この病院は臍帯血移植が国内一多いので息子のように移植後大変になった患者さんも診ているだろうと考えたことと、

何年か前もちろん息子が病気になる前に「NHKプロフェッショナル仕事の流儀」という番組で白血病に立ち向かう医師が出ていたのを思いだしたからです。

 

 

面談室ではテレビに出ていた医師の他に2人の医師がいました。

その1人の先生は偶然ですが、今アフターフォロー外来で2018年から診ていただいてる今の主治医です。

まずこの時期でのセカンドオピニオンを少し不思議に思われたようでしたが、紹介状を見てまず

 

下血がないこと

本人が元気なこと

下痢の量が減ってきていることから、いいところまできているのではないか。

粘膜が落ちるほどの炎症は恐ろしく時間がかかる。

18歳の発病で東京の大学へ進学希望だったという話の中で、看病する側も医者も大変だけど、一番辛いのは本人。

何とか乗り切れると泣きながら話をする私をゆっくりとした口調で励ましてくれました。

治療するならばATG、それを使って良くなったケースもあるから手紙に書いておくねと言ってくださいました。

励まされすごく勇気が出て息子にも食べられるようになるにはまだ時間がかかると伝えました。

息子は死にたくはないが、生きていたくもないと言いました。

 

 

*僕の記憶*

 

 

これについて、僕の記憶はない。

ただなんか母親が、よくわからないことで喜んでいたことだけは

記憶の隅に残ってる。

僕の知らないところで希望を掬い取ってきたんだなと思って、

それはちょっと距離があったけど

母が嬉しそうなのは僕も嬉しいから。

 

だから僕が虎ノ門病院と出会うのは、

もう少し先のお話。