*母の記録*
2014年6月15日
<day+4>
痛みのコントロールのため今日からモルヒネを使っていきましょうとモルヒネが始まりました。
夜、熱が38.3度出たため血液培養検査です。
(38度以上の熱が出ると左右から採血し、ばい菌が入ってないか検査に回すのです)
2014年6月16日
<day+5>
貧血気味なので輸血をすることになり、また栄養の点滴も始まりました。
輸血を始めると胸から上、顔や頭まで赤くなります。
1〜2時間するとすーっと引いていきます。
息子はもともとA型だったのですが、O型に変わりました。
また熱が出たので抗生剤のバンコマイシンの点滴が始まりました。
2014年6月17日
<day+6>
熱の原因が口の中にいるレンサ球菌と特定できたと抗生剤が続きます。
3日前から白血球も好中球も0になっています。
外から入り込む細菌ではなく元気な時には起こさない自分の口や消化管にいる細菌(常在菌)によっても感染が起こるというわけです。
2014年6月18日
<day+7>
白血球・好中球共6月13日から0なのでだるくて寝ています。
今日から3日間白血球を増加させるためのグラン点滴
*僕の記憶*
昨日嘔吐してから、ちょっと調子が悪い。
物を食べようとしても胃のほうに入っていかない。それ以前に、お腹に痛みがある。痛みがあるときは他のあらゆる欲求が霞がかって見えなくなる。
それに。
僕は急性膵炎のあの絶望的な痛みを乗り越えた経験があるから、
こんなのは全然、痛みのうちに入んないね。ドヤ!
今の僕の状態は、
まさに対微生物・ウイルス防御力ゼロ。
宇宙船で言ったら防御シールドを張っていない状態。
外界に出されたすぐに感染症にかかり、死あるのみ。
無菌の世界でしか生きられない囚われ人。
でもまだ生きてる!
科学って最高だぜ。
面白いことを一つ。
これは2022年に至るまで鉄板ネタにしていることなんだが、
僕は、血液型が変わった。
AからOへ。
嘘だろ〜〜〜〜?!?!
移植の説明段階で、血液型変わりますとは聞かされてなかったから、マジで驚いた。いや、もしかしたら僕が聞いてなかっただけかもしれないけど。
でも面白い。絶対いつか小説のネタにしてやろうと思っていたが、
この記事を書けているのでまあよし。
でもさ、子供時代、なんの根拠もない血液型占いで「A型は几帳面」って言われて几帳面であることを肯定できたという記憶があるから、
A型とおさらばするのはちょっと寂しい。
さよなら
僕のA型的な部分。
O型の輸血。
そう。人間六度の本名は宮田彬。