*母の記録*

 

2014年7月30日
<day+49>
大腸カメラの生検結果
GVHDやその他特定できる要因がなく原因がわからない。


臍帯血移植者の10%に起きるCCSではないかとフラジールの内服開始
ただこの病院では例がないそうです。またレアケースです。


☞CCS➡臍帯血由来の造血幹細胞移植を受け生着した後
の患者に既知の原因のどれも当てはまらない下痢をCord Colitis
Syndrome(CCS)と名付けられている。

またトイレに行く回数があまりに多いため
肛門留置型排便管理チューブのフレキシシールというシリコンチューブを使って

寝ながらパウチへ流したら楽になるのではと看護師の提案で取り付けてもらいましたが、

あまりの違和感ですぐにはずしてもらっていました。
この装置をつけた息子を見たとき、かわいそうでかわいそうでそしてこの先
息子はどうなっていくのだろうと不安でたまりませんでした。




2014年7月31日
<day+50>
下痢が本格化してから食事もとれず高カロリー輸液だけを体にいれていました。
主治医はCCSと断定できたわけではないので他の稀なウイルスも疑ってみたいので自費にはなるが3~4種類の
ウイルスの検査をしてみたいと。
普通はこの症状だとサイトメガロスウイルスを疑うが、
組織からも血液からも
何もでてこないととても悩んでいました。
サンドスタチンというひどい下痢を止める持続点滴も始まりました。

 

 

*僕の記憶*

 

何よりつらいのは、

未来を想像できないことだと思う。

ゴールの見えないマラソンをしているような

そんな気持ちだ。

 

僕は、体に異物を入れられることに、かなりの抵抗がある。

そりゃ誰だってそうだと思うけど、

僕は「どうしても」無理ってことがよくある。

過敏なのだ。

たとえば異物じゃなくても、首に分厚い襟が当たっているだけで、首を絞められているような強迫観念を感じたりする。

だから、排便補助用のチューブをお尻に入れられたときは

かなりキツかった。

それはなんていうか

場合によっては、痛みよりも耐え難いものだったのだと思う。

お願いだからやめてくださいと懇願した。

 

 

お尻にチューブを繋がれたとき

僕はついに機械に繋がれた存在になったのかとも思った。

でもこんなサイボーグは嫌だ。