*母の記録*

 

2014年3月3日

採血で白血球が100、好中球が0になったので、食事も差入れは禁止で病院の食堂でレトルト食品を食べることに。

食堂には共同冷蔵庫があり冷凍食品もストックできるようになっていました。

 

2014年3月12日

高校の友人2人が面会に。

息子は中学から高校まで男子校に通っていました。

今日来てくれたのは伊藤君と長内くん。中学1年の時のクラスメイト

よく家にも遊びにきてくれたことを思いだします。

 

 

2014年3月13日

主治医が来て一時退院の日にちを決めました。

ドナーの最終検査の件をうかがうと、やはり合わなかったとのことでした。

 

*僕の記憶*

 

希望はなるべく持たない方がいい。

 

この病院に来てから、僕はなんとなく気づいていた。

 

過度な希望は持たない方が楽だし、もし持ちそうになっていたら、それは心の軌道修正をするべきなのだと。

希望を持ちそうになる自分と向き合って、こう言うのだ。

 

おいお前。

そんなひとりよがりの夢を見て、大丈夫か?

大丈夫じゃないだろ?

希望っていうのは持つ分には楽しいけれど、裏切られたら最悪だぞ?

最悪な目には遭いたくないだろ?

期待なんてするなよ。だってそうだろ。もしお前の人生が期待通りに進んでいたなら、お前はこんなところにいないんだから。

 

だから、ドナーがダメって話になっても、それほどダメージはなかった。

そもそもそんなに期待していなかったからだ。

 

でも、じゃなぜ正気でいられるのだろうか?

本当は心のどこかで、スゴイ現代医療が魔法のような力でなんとかしてくれるって、思ってるんじゃないの?

 

お前は、二枚舌だな。