*母の記録*

 

2014年1月15日

朝4時ごろお腹が痛くて眠れないとメールがありました。

朝一で看護師がすぐに主治医に連絡。

昨夜吐いたこと、お腹が痛いことなど。

朝は絶食で、再度検査へ。

心配していた矢先、主治医からすぐ病院に来てくださいと自宅に電話があり、

主治医と消化器の先生から説明を受けました。

抗がん剤『ロイナーゼ』による薬害性急性膵炎。

白血病の治療を一旦ストップして膵炎の治療に入ります。『ロイナーゼ』は大事な薬。

既にしっかり入っているし、今は白血球も少なくないので、そこはよかった。

今回の2クール目で予定していたロイナーゼは8回でしたが1月13日で6回目だったので

2回残して終了です。しっかり入って癌細胞をたたいてくれたのならよかったと思うしかありません。

続いて消化器の医師からは画像からすると、広範囲の炎症重症

今後大量の補液、抗生剤、蛋白分解酵素を点滴して大量に尿をだす治療をする。

特定疾患になるのですぐに申請の手続きをしてくださいと言われすぐに保健所へ。

 

💉採血結果

1/15 アミラーゼ652(基準値54〜168)  リパーゼ1834(基準値11〜53)

 

特定疾患医療給付事業費支給申請

➡難病の治療に要した医療費の自己負担額の全額または一部を所得に応じて愛知県が負担する制度。

 

消化器内科の医師からは「重症で、もし尿が出ないとICUへ移すことになる」と言われ、すごく不安になりました。

 

*僕の記憶*

 

 

腹が痛い。

 

それ以外に何もない。

 

看護師と医師が、何か忙しなく動き回っているのがわかる。

 

母親がいつもより長く病室にいるのがわかる。

 

でも、具体的なことは何もわからない。

 

ただ、腹が痛かった。

 

この痛みを取り除くためなら、どれだけの何を支払うだろう。指先一本失うくらいでなくなるのだったら、安いだろうか。それとも、それは浅い考えだろうか。

 

体は常に、楽な体勢を探してベッドの上をモゾモゾと動いている。体を折り曲げ、お腹の中で暴れ回る痛みをなんとか包み込もうとする。腹痛は、脈打つように痛む。便意と同じように波があって、大きな痛みがきた後に、ほんの少し痛みが和らぐ瞬間がある。

 

看護師に痛いと言うと、痛み止めを打ってくれた。この頃になると、痛み止めを使うことになんの躊躇もなくなっていた。

 

とにかく、さっさとこの瞬間が過ぎ去って欲しいと、心から願った。