*母の記録*
2013年12月3日
最後のオンコビンとダウノマイシンのセット
なんとか食べられるが、食べた後が苦しいと言っていました。
抗がん剤の影響で便秘になるので。
2013年12月4日
7回目のロイナーゼ点滴
治療が始まって今日が一番辛そうでした。
15時の面会時、辛そうな顔で寝ていました。
廊下で主治医に尋ねるとそれだけきつい薬を入れてますの返事がかえってきました。
2013年12月6日
メソトレキセートの髄注
2013年12月7日
8回目のロイナーゼ点滴をして今日で1クールが終了しました。
髪の毛もだいぶ抜けてしまいました。
この日は中学1年の時と高校3年の時の担任の先生がお見舞いに来てくれました。
先生もとてもびっくりされていて私もたくさん弱音を言ってしまいました。
*僕の記憶*
最初に抜け毛を意識したのは、シャワールームの中だった。
入院病棟のシャワールームは交代制で、病棟にある1つのシャワーを時間を決めて使う。
可能なら毎日、体がきつければ2日に1回は入ることを勧められる。
造血内科は免疫力が下がっている患者さんが大勢いるので、シャワールームは誰かが使うたびに消毒される。
そんなシャワールームで、初めて髪を洗っていた時のこと。
少し強めに頭を擦ったところ、ごっそり抜けた髪が手のひらから足元へと流れていった。
そこで入院後初めて、僕は泣いた。
それまで実感がなくて麻痺していた感情が、髪が抜けるということを契機に、一気に溢れ出したように感じたのだと思う。
僕は病気なのだと、実感したのだ。