★あなたの愛が 永遠の愛に成る為に 111★ | 自分の心の育て方

自分の心の育て方

あなたの身体は
あなたの年相応に成長しています。
けれども あなたの心の成長は
どこかに置き去りにされたままなのです。


私達の 誰もが必要で
多くの人達が知らずにいる 自分の心の育て方を
解かりやすく伝えて行きます。急がずに ゆっくりと・・・。


◇ 人間物語 の メール講座   NO11 ◇




彼にとって 素晴らしい2年は
まるで夢の様に去って行った。

彼は18歳に成っていた。
その頃
彼には予期もしない 彼女との別れが迫っていた
と言うのは
まだ幼い彼等 学生であった彼等2人の間に 
親達が立ち塞がったのだ・・・。

それでも最初の内は
その親達の目を盗み 彼等の愛は続いていた。

ところが それも発見されてしまい
それ以来 彼女の方には
親がピッタリとマークする様にまでなってしまい
学校にまで送り迎えをする始末だ。
何と言うことだろう・・・。

親とは 本当に勝手なものだ
親の方で そうなる様に 仕組んでおいて
いざ そうなると 
前に立ちはだかる
その上を知らずに歩く子供は
悲劇そのものだ。
何故なら
本来 親によって満たされるべきものが 彼、彼女には
今日まで満たされて来なかった
その満たされて来ていない想いを 淋しさを
愛に対する 愛への渇きを
たまたま出逢えた者へと向ける・・・。

その愛が起こったのは 当然の結果だった。
彼等が そうやろうとして やった訳じゃない
なのに それを阻まれる・・・。

その愛への渇きは 当然どこかで満たされなければ
いつまでも いつまでも ずっと続く事になる。

あなたが親ならば 聴いて欲しい
もしも あなたの子供達が 
これと似たような事を していたり
酷い悪さをしているとしたら
それは親で有る あなたに原因が有る。

つい最近
ある母親から 似た様な相談を受けた時のこと
「最近 娘が学校へも行かずに 私達に反発ばかり
してくる。時には部屋中の物を壊しては 私達 親を
驚かせている。 この娘を何とかして欲しい」と言う

その母親と話していると
「自分は今日まで娘の言う事なら何もかも聞き入れて来て
いる。そこまでして来ているのに 娘がこうなってしまった
のは 私達には解からない」と言う

私は その母親に 本当に娘さんを 
何とかしたいのかを尋ねた。 
すると母親は当然のごとく
「何とかしたい」と言う返事を返して来る

そこで私は 
「ならば まず お母さんである 
あなたから 私の所で”自分の心の育て方”について
少しばかり勉強をして欲しい」と言ったところ
お母さんは たちまち言葉を濁してしまい そういう
事なら辞退すると言う始末だ。

私は その母親に告げた
「今の そのお母さんが原因です」
娘さんは あなたに あなたの本当の愛を求めているのに
あなたときたら お金や形で済ませる愛情ばかりを与えている。
一番簡単な 別に あなたじゃなくても 
誰か他の人でも与えられる愛情ばかりを与えて来ている。

娘さんは 小さい頃から あなたを見てきている
そして ずっと あなたに
真の愛情を求めてきている。

その求めているものを得られない子供が
15年分の満たされない気持を発散させるのに
部屋中の物を壊すのくらい何でもない
まだ可愛いものだ。

あなたの 形ばかりの愛を見破っている
本当は自分の事など愛していない事を
彼女は見破ってしまっている。
彼女の求めているものは
あなた自身を賭けた愛だ・・・。

あなたが 自分の事など捨てても
その子を思える そんな愛を
彼女は求めている。




我が身を 捨て去った愛
我が身を 捨て去った この愛の
1番に起こる可能性の ある処とは 
母と子の間だ。

その間にさえ この愛が芽生えていないとしたら
あなたは 世の中の誰も愛してなどいない。

いつも あなた自身の事を 
1番先に考えた愛だとしたら
それは利己的な愛だ

その様な愛の上には 必ず終わりが来て
あなたは 苦しむ事になる
あなた自身にも 相手の上にも
必ず傷を残してしまう。

そして 世の中で言う愛は
この利己的愛を 脱していない。

自分の本能を 満たす為の愛
自分だけを 満たす愛だらけだ
皆が自分を守ったままで 
愛の中へと入っていく。

愛の中でさえ 自分の守りを捨てられないでいる。

愛は人を縛る事ではなく自由を与える事だ。
相手が自分の思い通りに成ってくれないと悲しんだり
嘆いたり 苦しんだりするけど そんなのは愛じゃ無いよ。

その相手の事を 知らない内に
自分のものの様に思えてしまったり感じてしまったり
していると そうなってしまう。
あなたは とんでもなく
傲慢な考え方の持ち主に成ってしまっているんだ。

あなたは 
相手を自分の思い通りにさせたいだけだよ
相手を あなたの奴隷にしたいだけだ
あなたが主人で 相手は奴隷
こんな関係を 愛と呼んでいる 
あなたは なにか大きな勘違いをしてしまっている。

自分の物と言うのは
自分の思い通りに成るのが当たり前で
もしも そう成らなければ腹が立つ
悲しいけれど これが現実の親子や夫婦間の意識だ
あなたの愛の都合の良い時や 良い所を見るのではなくて
あなたの愛の都合の悪い時や 悪い所を見てごらん
自分の虫の居所が悪い時の あなたの愛に目を向けるんだ
そこにこそ あなたの愛の真実が現われている筈だから
そしたら 私の言っている事が良く解るから・・・。

そして 
まだ法的には 縛られていない
恋人達の意識は
相手が自分の思い通りに成ってくれないと悲しんだり
苦しんだりしてしまう。

この相談は親子の関係だ
親は気持の深いところで
子供を 当然の様に 自分の所有物だと思っている為
自分の子供を愛する事さえ出来ないでいる・・・。

多くの子供達が幼児期に
親に対して 何らかの 恨みや憎しみを抱いてしまうのは
その まやかしの愛の 所為だ・・・。

そして その憎しみや恨みは 少し前の時代までは
学校や社会から教えられる道徳や理性と言う

( この道徳や理性と言う 先人が築き上げた 心の抑止作用は 
今の時代は機能が鈍化している様に見えるし世の中の荒廃ぶりを 
感じられる人も多いと思うけれど この荒廃ぶりは 決して
マイナスに成るものでは無く 今後の世の中が 更に荒廃し
悪化して行く予兆などというものでは まったく無いので御安心を )

もっとも つまらない物によって
心の無意識層へと
深く押さえ込まれてしまう。

その恨みは はずされるべきものなのに
はずされるどころか埋められているだけだ
誤魔化せば誤魔化すほど
余計に 厄介な物に成って来る

何故なら
それは本人さえも 通常では 
自覚出来なく成ってしまっている。

外側から与えられた物が 奥へと押し遣った為
本人の一部と化し そこに根付いてしまう。

怒りや憎しみと言うものは
本来 あなたに 属するものではなく
外側から あなたが 内側へと取り込み
それを土中深く埋め込んでしまった為
一見そこに無いように感ずるが
ある状況が起こると それは まるで
火山の様に 大爆発を起こす。

抑えられないほどの 怒りや 恨みや 憎しみが
その大爆発だ。

まるで違う誰かの様だ
自分なんかじゃない 自分などとは思いたくない。

だって普段の自分とは まるで違う
そう安心しなさい
それは あなたじゃない


しかし普段の自分と比べて
あなたは 自分じゃないと思った
それは間違いだ。

だって普段の あなたは それよりも
もっと掛け離れた あなただよ。
理性とやらで 自己を保っている あなたは周囲との
社会生活を営む上で
これは こうしてはいけない
あれは あーしてはいけないと考えてコントロールしている
そんな あなたも あなたじゃない。

だって もしそんなのが あなただとしたら
あなたと同じ人が沢山居るよ
周りを見てごらん ひと山 いくらという感じだから。

あの火山の 土中深く 
大爆発の もっと深くに 
あなたは居る。
私は それを知っている。


さあ彼の話しに戻ろう
彼は苦しんだ。

今迄 毎日の様に逢えていた彼女に逢えない
今や彼女無しに見る世界は
真っ暗闇で 太陽の陽射しさえも届かない暗黒の世界に
彼は居る様だった。

あんなに楽しい日々は もう今は無い

そして決定的な事が起こった。
町の中で 偶然 彼女とバッタリと出会えた
ところが彼女は彼を無視して
逃げる様に その場を 去ってしまった。

彼は落胆した。
もう生きる望みは無い
彼女は彼の命だったのに・・・。

逢えないだけでも辛い思いをしていた彼なのに
愛していた彼女にまで冷たくされてしまった・・・。
最後の頼みの綱がプツンと切れてしまった。
この彼の落胆ぶりは丁度 そんな感じだった。

最後の望みが 絶たれてしまった彼は
当然の様に死を選んだ。
薬局に行って睡眠薬を購入し
2・3日の間は彼も迷った
だが彼は決行した。
彼の その時の考えはこうだ
「毎日 毎日 苦しすぎる 死んでしまえば この
苦しさから解放される。もう これ以上 苦しみたくない」

私には解かるが 彼には解からなかった事が ひとつ有る

彼はこの頃
来る日も 来る日も彼女の事ばかり考えていた 彼の頭の
中は 彼女の事だらけだった。
「彼女は今頃何をしているのだろう?誰か他の人を好きに
なってしまったのではないか? 嫌 そんな筈は無い
あんなに僕の事を愛していると言っていたんだ」
もう一種のノイローゼ状態だった。

そして彼女に無視された現実・・・。

それまでは頭の中で考えているだけだったが
目の前に自分の悪い想像と 結びつく現実を 
目の当たりにして 彼は どうにもならなくなった。



愛は終ってしまった。
彼女は彼を好きでは 無くなってしまったという事を
認めたくなかった。

これを認める苦しさから逃げたかった。
こんな事を認めてしまったら 何もかもが無くなってしまう
この苦しさから逃げられるのならば
まだ死の方が よっぽど良かった。

その夜 彼は家族のものに
「疲れたから早く寝る」と言って 
薬を飲んだ。
どれだけ飲めば死ねるのか解からない彼は
50錠入りの睡眠薬を 全部飲んでしまった・・・。