洋楽に目覚め始めた頃からずっとそうなのですが、僕はCDに関してはレンタル知らずで、気に入ったバンドやアーティストのCDは買って手元に置いておかないと気が済まないという無駄に金の掛かるタイプなのですよ。
しかも、服はお下がりでも平気、車にバイク、或いは本やDVD等も中古で全然オッケーなのにCDだけは新品じゃないと無理なんですよ。バイトで食い繋いでいた貧乏時代ですら食費や光熱費は工夫しながら節約していた癖にCDだけは普通に新品買っていましたからね。
気になったバンドやアーティストのCDも特に下調べもしないで手当り次第に買っていましたから、好みに合わない"ハズレくじ"を引いてしまう事も多々ありましたね。そしてそんな"ハズレくじ"は漏れなくブックオフ行きにしているんですから本当に勿体無いお金の遣い方ですよね。
ただ、僕は競馬やパチンコ等のギャンブルは一切やらないのですが、その代わりにこの様な行き当たりばったりなCDの買い方にギャンブル的な要素を見出しているのかも知れません。
これまでに買った全てのCDに対して半分くらいは売ってしまっている気がするのですが、中には後になって売ってしまった事を後悔したCDも幾つかあります。今回はそんな中でも特に売ってしまった事を深く後悔しているアメリカ合衆国のポスト·メタル·バンド"ISIS"(アイシス)の2006年リリース4thアルバム『IN THE ABSENCE OF TRUTH』(イン·ジ·アブセンス·オブ·トゥルース)をご紹介です。
アイシスは2010年に解散しているバンドで、リリースしたオリジナルアルバムの総数は5枚程度ですが他に類を見ない独自のヘヴィ·サウンドを確立した事によりアンダーグラウンド界隈ではかなり名の知れたバンドでした。
注意しなければならないのはこのバンドの事を普通に検索すると皆さんご存知の某過激派組織が真っ先に出て来てしまうので、調べる際はせめて【ISIS バンド】で検索して下さい。
ただ、面倒臭いのは、こちらも1999年に解散済みなのですが、嘗ては日本にも"ISIS"という名のバンドがいたみたいですから、やっぱり【ISIS 洋楽バンド】とかで検索した方がいいかも知れませんね。因みに日本の"ISIS"の方は"イシス"という読み方ですけどね。
"ポスト·メタル"というよく分からないジャンルに分類されているアイシスですが、音楽的には"インストゥルメンタル"に近いものがあるのではないかと思っています。
勿論、バンド編成からも分かるようにアイシスには"歌"と"デスヴォイス"を巧みに使い分ける"アーロン·ターナー"という有能なボーカリストは存在しますが、彼らの楽曲に於いてはその有能なボーカルも"味付け"程度の存在です。
プログレッシブ·ロックの要素も含むアイシスの音楽は5分強〜8分程度と比較的長尺な曲が多いのですが、楽曲前半、或いは中盤辺りでボーカルはハケて行き、後半はバンド演奏のみのインストゥルメンタルというのが基本パターンです。
そして、ボーカルがハケて行った後半のインスト·サウンドこそがアイシスの楽曲のハイライト。幾重にも重なったサウンド·エフェクト、そして"静"から"動"へと徐々に獰猛性を増して行く演奏は何度聴いても鳥肌モノで、プログレの醍醐味とも言えるじっくり時間を掛けて味わうカタルシスがそこにはあります。
"轟音系のポスト·ロック"という視点で見ると"MOGWAI"(モグワイ)に近い気がしますし、"ヘヴィロック"という視点で見ると"TOOL"(トゥール)に近い気もします。兎にも角にも僕が所有している数あるアルバムの中でもこのアルバムは間違い無く"神アルバム"に位置するアルバムでしたよ。
それにも関わらず何故このアルバムを売ってしまったのかと言いますと、現在住んでいる一軒家は結婚4年目くらいにローンを組んで購入したのですが、それまでは小さなアパートを借りて妻と同棲しており、丁度結婚してその小さなアパートへ引っ越す際に事件が起きましてね。
結婚するまでは悠々自適な一人暮らしをしており、その当時は200枚くらいのCDを所有していたのですが、結婚して小さなアパートへ引っ越して同棲生活をするとなった時「このCDの量は流石に邪魔じゃね?」と妻が威嚇してきた訳ですよ。
それで、当時所有していた約200枚の中から思い入れの深かったCDも含めて約50枚程を売ってしまったのですが、その中にアイシスの『イン·ジ·アブセンス·オブ·トゥルース』も含まれていたのですね。
"後悔先に立たず"とはまさにこの事。後に買い直そうと思ってもタワレコには置いてないし、最寄りの中古ショップでもアイシスのCDなど見た事がありません。(あったとしても中古なら買わないが..)
『イン·ジ·アブセンス·オブ·トゥルース』を売ってしまった事を今でも悔やんでいますが、恐らく当時は妻から「CDを売れ!」と脅された事による恐怖から冷静な判断が出来なかったのでしょう(笑)
...と、こんな調子で洋楽アルバムを買ったり売ったりというのをかれこれ20年くらい続けている訳で、自分で言うのも何だけど、これもうほとんどビョーキよね。だけど僕はこれからもお金の続く限り妻に内緒で買ったり売ったりして行くよ。コレクターの意地見せてやんぜ!
今日の1曲はアルバム『イン·ジ·アブセンス·オブ·トゥルース』収録曲から『HOLY TEARS』(ホーリー·ティアーズ)をお送り致しますが、死の瞬間を切り取った衝撃的な内容のMVなので念の為【閲覧注意】とさせて頂きます。(確かにMVの世界観はトゥールっぽいな..)


