奈良吉野紀行、今日が最後の旅レポになります。

 

 

泊まった宿「光緑園西清」さんで朝食を食べ終わって部屋に戻る途中、ちょっと気になっていた2階の大広間をちらちらと見上げていました。

 

 

そういうところを瞬時に察してくれるお宿の方・・・さすが接客業!!

 

 

「まだちょっと清掃が終わっていませんが、良かったら2階も上がって見てみませんか?またちょっと変わっていて面白いですよ」

 

と嬉しいお言葉。

 

 

 

早速2階へ上がらせてもらいました。

行者の皆さんはすでにもう出発されたよう。朝はさすが早いのですね。

(遊びに来てるわけではないですものね)

 

 

 

 

階段を上がってすぐ左側に大広間があります。

 

 

 

 

ここの大広間にある縁側も庭が見下ろせて素敵です。

 

 

 

センスの良い透かし窓・・・

うっとりです。

 

 

 

 

↑写真の左上にちらっと写っている、あの庭の上に建っている大広間。

 

 

 

 

前回、こちらの写真で紹介した建物になります。

前日夕方、たくさんの方がこの縁側で談笑しているのがロビーから見渡せたのでした。

どんな風になっているのかな・・・とひそかに興味があったのでした。

 

 

 

 

それがこちら。

とても横に長く、何部屋にも区切れます。

 

 

それで上を見ると・・・

んん?

 

見慣れない、木製のプレートが所狭しと飾られています。

これは・・・何??

 

 

 

 

一つ一つのプレートを読んで、謎が解けました!!

 

ほとんどのものに、○○講と書かれています。

○○講とは、全国にある宗教組織の信仰を普及させるためのグループのことで、江戸時代から今日まで続いているもの。

 

それぞれの団体が、山岳修行をするために大峯山に上り、そして洞川温泉の宿に泊まる。

 

 

そしてこのプレートにはかならず大峯山15度参拝記念とか、大峯山50度参拝記念、中には100度記念なるものもありました。

 

 

毎年の行事が、記念の年になるとその記念としてプレートを作り、毎年お世話になっている宿に寄贈する習わしなのかもしれません。

 

 

きっと江戸時代からずっと続いている風習。

宿と講の関係も途切れることなくずっと続いているのかも・・・

 

 

こんな辺鄙でたどり着くのが大変な小さな温泉街に、古いレトロな温泉宿がいくつもあって、よく潰れないで頑張ってるなぁ・・と思っていましたが、そんな絆も大事にたくさんの行者さんを受け入れて、今日まで続いてきたと思うと、何も知らないくせに勝手ながら胸がジーンと熱くなりました。