※記事自体は(最後以外は)昨日の新トレーラー公開以前に書いたものです。
11月発売の『名を消した男:龍が如く7外伝』では、桐生チャンが大道寺一派のエージェントになる事が既にリリースされています。
情報解禁の時のコチラの記事⇧にも書いたように、結局この流れは11年前の『5』のラスト、あの遥のライブバックレ事件が発端であり、個人的には長期間続いてるこの流れをメタ的にもストーリー的にもそろそろ止めて、桐生チャンを勇退させてやりませんか?というのが私の意見です。
ただ、自分が書いた記事を読み返しててふと思ったのが、仮に桐生チャンが自由の身になったとして、今後どうやって生きてくのかな~という事で、それがこの記事を書こうと思ったきっかけです。
考えてみれば、桐生一馬という人の人生を振り返ると、多少のワガママはあれど、自分自身のエゴや欲望を叶える為に生きたり行動したりする様な場面はほぼ無かったのではないかと。
養護施設ヒマワリで育ち、錦と一緒に堂島組の盃を受けて極道になったのも、風間の親っさんを助けたいからという動機で自分からその道を選んでいる。
錦が堂島組長を殺した時に罪を被ったのも、錦が逮捕されれば妹の優子を助けられる人がいなくなるから。
10年後に出所して遥と出会ってからも、一部自分の預かり知らない所での陰謀に巻きこまれた部分もあるとはいえ、それ以来11年間擬似的な親子関係として遥を守り続けた。
そして『6』では事実上の子離れをし、その遥の為に動いていた挙げ句もらい事故的に“名を消した男”となってしまった。
11年間共に暮らしてきた遥も今では曲がりなりにも人の親になり、(別れてなければ)一応旦那もいて、もう昔のように保護する必要もない。
私が思ったのは、世に出る前の若き頃から現在に至るまでずっと他人の為に自己犠牲を払い続けてきた桐生チャンが、仮に今の状態で自由の身になったとしても、今までずっと他人の為に生きてきたが故に自分の為に生きるという方法が分からずに路頭に迷ってしまうのではないかという事。
『4』の時に冴島に、
「常に人から何かを託され、ここ数年そんな自分に抗ってきた。だがもう抗うのをやめようと思う。」
と心境の変化を語り、その後遥がアイドルになる時にパクに半分脅される形で遥の為に“名を消した男”になっている。
桐生一馬という人はもう呪いレベルで誰かの為に生きる事を運命づけられてて、かつての親分である堂島組長や嶋野のような欲望・野望全開で己の為に生きる人とは対極の生き方なので、50代半ばまで来て今更そういう風に生きようと思っても無理なのではないかと。
そういう意味では、案外『3』や『4』の頃のアサガオ園長時代は桐生チャンにとってある意味天職だったのかもと今なら思える。
桐生チャンが今の状態で仮に自由になれたとしても、良いとこ大吾たちがやってると思われる警備会社のお手伝いか、いっそのこと出家して、大道寺みたいなエセ寺院じゃなくて本当に仏門に入るとか、そんな余生しか思い浮かばない。
ちなみにサブストーリーやミニゲームなどでは、不動産業、TVプロデューサー、ホスト、キャバクラオーナー、プロレスラー、俳優、探偵、タクシー運転手、ラーメン屋、素潜り漁師、草野球の選手兼監督などなど、一瞬だけその振りをしたレベルの物も含めて、本当に多彩な職業を経験してきた桐生一馬さん。
覚えてるだけ書き出してみたけど改めてスゲー職歴だな桐生チャン。
漏れがあったら教えて下さい。
サブの世界ならまぁ何にでもなれるけど、私が言いたいのは本編の桐生チャンの話。
今回の『7外伝』のキャッチコピーとなっている「あと何を失えば、大切な人を守れるのか。」
前の記事や先程も書いたように、ここで言う“大切な人”におそらく該当する遥は既に20代後半で子供も旦那もいて、最後の登場である『6』からかなり時間経ってるけど、恐らく普通に生活してるんでしょう。
もう1つ、アサガオの子供たちも『7外伝』の時系列(2018~19年)でもう皆20歳前後なので、さすがに施設を出て独立してる事も十分考えられる。
遥についても『6』の劇中で事実上子離れするシーンを明確に描いてるのもあって、キャッチコピーのように“守られる”事をそもそも必要としていないし、桐生チャンにも守る義務はもうないので、私は『7外伝』のあのキャッチコピーには否定的な見解です。
どちらかと言うと、桐生チャンが守りたいというよりも、いつまでも桐生チャンを切れず新規IPを作る度胸もない制作側が何か苦労を背負わせる為に“(無いものを)守らせたい”という方が近いんじゃないかと。
とは言え『7外伝』は時系列的に『6』と『7』の間の話で桐生チャンの状況がすぐ変わる訳でもないし、『7』でもまだ大道寺の管理下にはあるようだったので、そこは『8』でどうなるかという所かな。
個人的には、大道寺の管理下にある事と、いつまでも旧キャラを切れない横山体制の“年老いた客寄せパンダ”にされてる事と、二重の意味で桐生チャンは可哀想、自由に生きて欲しいと思ってるので、余生云々の前にまず二重の意味で抑圧から解放されて欲しいなと思います。
そして昨日その新トレーラーが公開
「名を消した男」(大嘘)と言わんばかりにポケサーやプレイスポットで遊び回る浄龍さんに草しか生えないけど、ストーリーは流石に龍が如くって感じで、獅子堂も鶴野も花輪も三代目西谷もみんな良いキャラっぽい
PVにもあったように、終盤は『7』の近江本部での大乱闘を桐生チャン視点でやれるんなら面白そう。
この記事との関係で1個だけ触れると、鶴野も大道寺側もアサガオを未だに脅しのネタにしてたけど、『7外伝』の時系列ですらアサガオの子供ももう二十歳前後なのに未だに施設に皆一緒で全然独立してないのは違和感ありまくりでそれだけはどうかなと思った。
こういう適当さも、結局“無いもの”を守らせたいだけの制作側の気持ちの証左だと思うんよな。