マイクロソフトが,HD DVD方式を支持する,としたことで
次世代ゲーム機ではSCEのPS3がブルーレイ方式,X-BOX360がHD DVD方式となる。
(ただし,XBOX360は将来発売する改良版で次世代DVDに対応するとしている)
各方式の特徴と各陣営は以下の通り。
[ブルーレイ]
・大容量
・高速記録が可能
・カートリッジ方式
>メーカー:ソニー,松下電器,シャープ,日立,パイオニア,サムスン,アップル
>映像コンテンツ:20世紀フォックス,ソニーピクチャーズ,ウォルトディズニーグループ
>音楽コンテンツ:ユニバーサルミュージック,ソニーBMG
[HD DVD]
・従来のDVDと互換性が高い
・安価に製造できる
>メーカー:東芝,NEC,サンヨー,マイクロソフト,インテル
>映像コンテンツ:パラマウント,ユニバーサル,ワーナーブラザーズ
おおよそこのような感じ。(この表については順次加筆修正の予定)
デファクトスタンダードを求めてアーキテクチャ間で競争をすることは消費者の厚生を高める
が,最終的には統一を図ることもまた厚生を高めるだろう。
すなわち,よりよい規格を求めて争うことは最適な規格を追求する意味で良いことだが,
コンテンツやハードウェアの発売の段階では,すべて同じ規格であった方が
ネットワーク経済性が働くので,望ましい,ということになる。
しかし,実際は,ハードウェアは既に発売の段階に来ていて,
ここに来てマイクロソフトのHD DVD参入により,規格の統一も図れなくなっている。
この競争の行方は,各コンテンツ陣営と消費者に委ねられたようである。
マイクロソフトとアップルが決裂していることはますますWindowsとMacが
ますます互換性を欠くことに繋がり,注目の争いでもある。
また,映像コンテンツ配給会社では大きく分かれてしまっており
映画好きな消費者などは,当初は見れる映画と見れない映画が半々になるかもしれない。
ゲーム業界はどうだろうか。
PS3,XBOX360が共に推奨するゲームの重厚長大化ならば,ブルーレイに軍配が上がるだろう。
しかし,せっかくカートリッジがディスクになったことで,製造面や流通面でも優位性を得た。
ユーザーとしても小さなディスクは魅力だったと思うが,カートリッジ型に移行することは
逆行のような気がする。
映像の記録メディアなどとしては,安全で保存に強い構造は重要だが
比較的短期間しか使用しないゲームというコンテンツの特徴からすればカートリッジは不要に思える。
結局,両サイドから見ても,どちらのディスク方式にも適正を感じられず
やはり統一が,消費者にとってもメーカー側にとっても望ましいと思える。
任天堂はレボリューションは12cm光ディスクとして,イメージ写真も公開しているので
おそらくゲームキューブと同じく独自方式となるだろうが,
容量に関しては,おそらく任天堂機で大容量ゲームを作ることを求めていないはずなので
従来のDVD-ROMか,互換性のあるHD DVDの採用になるのだろうか。
ただ,アタッチメントをつけるとDVDの再生が可能になるというが,
この場合ブルーレイには対応できないなどの問題も出てくるのかもしれない。
やはりゲーム機はゲーム機と割り切っている方が,
余計な規格争いに巻き込まれなくて良いのかもしれないというのが正直な感想である。
そもそもゲーム機に最先端のスペックをつけるというようになったのはいつからだろうか。
本来,ゲーム機は,その後のコンテンツソフトウェアを定義する一種の規格なのだから
誰にも分かりやすく,安定して使えることが望ましいはずである。
DVDの再生はやはりその専用の機器に任せたい。
任天堂は,ゲーム機に事業集中しているからそれができるのであって
多角化の中でゲームに参入してきた他社はそうも行かないのかもしれないが
だからこそ,ゲームのことなら任天堂と本気で思えるのである。
#米マイクロソフトとインテル、「HD DVD」方式支持 (NIKKEI NET)
#次世代DVD (IT用語辞典 e-Words)