町の公募で、私が勤める法人が小規模多機能型居宅介護の運営事業所として選定され、「認知症対応型サービス事業管理者研修」や「認知症介護実践者研修」の受講を経て、4月開所に向けて現在準備をしているところです。介護に関わって27年、そのほとんどを特養に携わってきた私にとって、制度の理解など戸惑いの連続です。

 さて、その研修ですが、特養の場合、管理職になるにあたりこのような研修の受講義務がありません。極端な話、認知症介護に関して自発的に学ぼうとしなければ学ばずに済んでしまう状況です。実践者研修では、群馬県認知症ケア専門士会で一緒に学んだ(学んでいる)方が講師を務めるなど、まさに今認知症ケアの実践をしている方が講師になったり、受講者も認知症介護への志が高い方が多く、その仲間と共に演習を中心に学ぶことができ、とても良い刺激になりましたし、認知症介護について考えを深めることができました。

 特養も開かれた施設として様々な取り組みをしたり、研修機会も決して少なくないはずですが、他の地域密着型サービスと比べると、地域との関わりの少なさ(閉鎖性)であったり、現場レベルでの学びや利用者を深堀する研修が少ないのではないか感じました。

 そういった意味でも、群馬県認知症ケア専門士会の活動は、私たち援助職が対している利用者その人を考える上でとても貴重な学びの場であると改めて認識することができました。私自身、専門士会の活動で「その人」を知るための継続的な学びをしているつもりですが、その度に介護の奥深さに気づかされたり、考えさせられることの方が多く、つくづく学びにゴールは無いと痛感させられます。一人で学び続けることは難しいですが、一緒に学ぶ仲間がいることは本当に心強いので、今後も専門士会の活動を通して学びを深めていきたいと思います。

文責:三木 秀明