いびつで罪深い結婚生活。 | 姫妻にいな-新那-✴︎ゆるジョワ革命✴︎

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お姫様になることを誓った主婦・にいなの
人生✴︎劇的リフォームdays

ああだめだ。

もうどうしようもない。


私は私の呪いから逃れられない。


全身の細胞に浸みついている。


私がほんとうに愛したいのは――――




主人との出逢いは8年前。


大学で知り合った男の友人として紹介された。


そもそもその男のことを

ちょっといいななんて思っていたんだけれど。


その男の不可解に気付くのに時間はかからなかった。

約束を守らない、虚言癖・・・


「あいつはやめておいた方がいい」

惹かれかけた気持ちをとめてくれたのが

今の旦那。



旦那とはそれから1年くらい親友みたいな仲をしてた。

旦那の軽ワゴンで朝まで語り明かすなんて青春もした。


そこでも私はくどくどと語って聴かせた。

私から消えない彼の

不確かで誘発的な言動が

どんなに私を揺らがせ震わせたか。



旦那は「もったいない」といった。

私と彼との見事なまでのすれ違いを。


切なくて泣いた。

その色の涙は

何度目だったろう。

いくつの海を満たしたろう。



ちがう場所へ引っ張り合って、

ちぎれてしまった彼との恋。

こすれた手に残ったかけらは

それはもうきらめいて

いつまでたっても捨てられない。


私は捨てられたのに。



私は夢み、追い求めた。

「誰かに世界一愛されたい。」

私が彼を想うように。



朝日と泣いた6年後

その願いは叶う。


「生涯添い遂げる」

誓いの紙に印をして。



私はベールをかけた。

きれいな精巧なレースのベール。

私の中の彼のかけらに。


ひた隠して

誤魔化しきってやろうと思った。



けれどそれは

私をもっと引きずり込もうとしてきた。

その力は年月とともに増して



もう誤魔化せない。


私はひれ伏した。


旦那ではない

彼を欲する私に。

その強さに。