毎週楽しみに見ていましたがブラぺ、つらすぎる…

原作は未読でしたが、既読者界隈のザワザワで何となくわかってはいたけどネガティブ

それにしても天城先生せつなすぎた。

ダイレクトアナストモーシスで自分を救えるのは自分しかいないのに、それは不可能で。

自分の命が尽きることがわかっていながらも、人を救い続けて。

最後の渡海先生と猫ちゃんの登場に、続編への光が少し見えましたけど。

でも原作との兼ね合いで続編は完全オリジナルストーリーでしか無理じゃないかとか、世良先生のその後を描くものになるんじゃないかとかなんとか…

どんな形でもまた天城先生に会えたら、嬉しいなあ。






ジュノ目線です


――We will be landing at Brisbane Airport. The local time is…

アナウンスとともにシートベルト着用のサインがつくと、乗客たちはとたんにガチャガチャと音を立てておとなしく指示に従った。

ブリスベン上空は快晴。

およそ9時間のフライトは、あっけなく僕をあの人のもとへ連れてきた。
 

手元にある資料に目を戻す。

今度予定している手術の術式で、これまでにも何度か経験はあるものの、こうして繰り返しイメージトレーニングをしておくことも大事だ。

頭の中で何度も試技を繰り返す。

縫合糸を引く手が、いつのまにかあの人のものに変わる。

――ジュノ、ここはスピードが大切だ。

神業。
常人には到底成し得ない手業は、まるで芸術だ。

――ジュノ、よくできたね、完璧だ。

ゴーグルの向こうの鋭い目が、こちらを見て微笑んだ。


あの頃は当たり前のように何度も目にした光景が、今になってまるで夢でも見せられていたかのような現実離れした感覚を覚える。

ほんの数時間後に現実の彼に会えると思うと、なんだか不思議な気分だった。


天城先生。
初めて出会ったこの空の下で、あなたは今何をしているんですか。

ようやく会いにきた僕を、何と言って迎えるだろう。

意外と寂しがりやなあなたは、僕の顔を見て涙でも浮かべてくれるだろうか?

あの日、黙っていなくなったことを責めたら、悪かったとでも謝ってハグのひとつもしてくれるだろうか?
 

あなたのいなかった僕の数年間を何と伝えよう。

ひとまわりもふたまわりも成長しているつもりの僕を、あなたはいつものように笑うんだろう。

話したいことが、たくさんある。

まだまだ教えて欲しいことも、たくさんある。

――ジュノ。

かろやかに、その声でまた僕の名前を呼んで欲しい。

あの日見た、たゆたう青い海と黄金色に輝く砂浜が、キラキラと眼下に迫ってくる。

あなたと満開の桜を見たいだなんて言って、何をおいても日本へあの悪魔を連れ帰って、もう二度とひとりで何処へも行かないように捕まえておくんだ。


もしも僕が、あなたの居場所はここですと、この腕に抱き締めたら。

あなたはどんな顔をするだろうか。


もうすぐ。

あなたに会えたら、僕は、僕は……






手紙もらってウッキウキで渡豪したろうにジュノ…(;_;)
天城先生、迎えに来いって言ったくせに…
でもほんとに、ジュノに迎えにきて欲しかったんだろうなあ。
天城先生が亡くなる前にもしもジュノが自分から迎えに行ってたら…な世界線、どこかにないかなあ。