11月3日
秋の旅サイクリングは、岡山のイバさんと旧街道を走ることにした。
京都から中山道を辿るサイクリングを繋げているイバさんの今回のリクエストは、去年のゴールデンウィークにゴールとした塩尻駅からのスタートだ。
今日のコースは、塩尻宿から塩尻峠を越えて下諏訪宿へ。
そこから、甲州街道を甲府に向かって走るのだ。
中山道をゆく 塩尻宿から下諏訪宿へ
塩尻市から岡谷市、諏訪市に向かう国道20号線のウラ道に、中山道の旧街道が続いている。
かつての塩尻宿は、明治15年の大火で殆どの家屋は消失しているそうなので、宿場町の雰囲気はそれほど残っていない。
それでも、周辺の古い建築物には『雀おどり』と呼ばれる、家屋の屋根に立派な棟木飾りが設えてある旧家が残っている。
仲町交差点で国道から旧道に入ると、塩尻峠までは約4.6km、約300mアップだ。
高原の旧道にはカリカリとギアの鳴る音と、リズミカルな呼吸だけが聞こえる。
落ち葉を踏んで、暖色の多い秋の景色を楽しんだ。
塩尻峠 1054m
展望台からの諏訪湖の景色。
この為にココまで来たんだよなぁ。
中山道の下諏訪宿は、江戸から29番目の宿場町だ。
諏訪大社四社の内、下社の門前町として栄えた。
本陣岩波家より、諏訪大社方面を望む。
諏訪大社下社秋宮で、旅の安全祈願。
7年に一度、社殿の四隅に立てられる『御柱』を交換する神事が行われる。
甲州街道を行く 下諏訪宿から台ケ原宿
下諏訪宿は中山道と甲州街道の合流点でもある。
中山道は江戸まで53里、甲州街道は江戸まで55里、ほぼ同じ距離なんやね。
今日はココから甲州街道にハンドルを向ける。
諏訪湖沿いに立ち寄る。
湖の周囲は16kmで、全国23位の大きささんだって。
甲州街道の上諏訪宿は、江戸から44番目の宿場町。
現在では温泉旅館の並ぶエリアになっている。
※上諏訪温泉での私のおススメは『片倉館』
日帰り入湯も可能だ。
江戸時代に整備された五街道でも、甲州街道はそれほどメジャーでは無かった。
参勤交代で使っていたのは、地元の飯田藩、高遠藩、高島藩だけだったそうだ。
それでも、『旧街道を行く』って旅は、多くの人を引き付けるんだろう。
多くのハイカーの為に、案内看板が整備されている。
金澤宿を過ぎ、甲斐の国境まで標高960m位の峠を越える道。
御射山神戸一里塚では、樹齢300年を超えるケヤキが『となりのトトロ』に出てきそうな姿で立っていた。
長い間多くの旅人を見て来たんだろうな。
旧街道と言っても、集落と集落をつなぐ現役の生活道路だ。
山梨県側の下りで前を見ると、正面に富士山が見えていた。
地元のおじいさんが、立ち止まった私たちに『昔からこの辺は、富士見坂って呼ばれとったよ』と教えてくれた。
地図にはないので、地元の人たちが使う地名なんだろう。
諏訪湖からの甲州街道は、糸魚川静岡構造線を行くルートでもある。
南を向くと、右手に南アルプスの赤石山脈、左手は釜無川断層と八ヶ岳を望む。
谷間のルートは、太陽が山に隠れて予想より早く暗くなる。まだ山頂付近が赤く光る八ヶ岳を眺めて、日没まであと30分位かな?なんて考えながら、宿まで13kmの道のりを走り出した。
約60km走行
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