5月の雑読や映画の備忘録。

ここんとこ、沢木耕太郎アニキの本を立て続けに読んでる。

アニキの旅のエッセイを読むと、自分も何処かに行きたくなってくるな。

 

読み物としてエッセイが好きなのは、その人の思いや考え方に共感したり気づきがあるから。

今月は、自分の心に刺激が欲しくて、エッセイを多めに読んでみた。

 

 

  5月の雑読 エッセイ

 

 

 

■旅のつばくろ 沢木耕太郎 2020年発行

去年の同じ時期にも読んだが再読。

自身の『旅』をキーワードにしたエッセイ集。

 

自由な旅を好んでも、目的地を決めない事はない。

ところがTV番組で見たダーツの旅は、目的地さえ自分で選ばない本当の自由の旅と言える。

執筆中の小説に登場する人物の出身地を決めるのに、適当に開いた地図から、山形県の遊佐という町を選んだのは、心のダーツが刺さったからなんだろうな。

 

こんな文章を読むと、また私の行きたいトコリストが増えていく。

 

■飛び立つ季節 旅のつばくろ 2022年発行

旅のつばくろを再読したのは、2冊目の飛び立つ季節を続けて読みたかったから。

別に続き物ではないんだけどね。

 

前作同様、沢木アニキの16歳の時の東北旅行の思い出話が出てくるけど、60年前の湖の藍の水の美しさや、汀の砂地の白さの印象を今でも覚えているのだろうか。

覚えているならもちろん、忘れていたとしても美化された記憶として、言葉に転換できる才能を羨ましく思う。

 

数年後、このブログを読み返して、旅先で感じた気持ちを思い出せればいいなと改めて思う。

 

 

■ナナメの夕暮れ 若林正恭 2018年発行

お笑いコンビ オードリーのツッコミ。1978年東京生れ。

 

私は彼の事を、ほとんど知らない。アメトークの人見知り芸人や音痴芸人で出演していたとか、エアコンのCMで見た事はある。

オードリーの春日じゃない方って言われてるとか、存在感がない芸人ってイメージだった。

ところが、30歳代のネイティブで、尖っていて、ギラギラしている彼の呟きは、TVの中のイメージとは全く違う。彼の考えに興味が湧いて、読了後に息子に読むことを勧め、もう一冊彼の本を買い求めてしまった。

 

■社会人大学 人見知り学部 卒業見込み 若林正恭 2013年発行

ナナメの夕暮れの前作にあたるもの。連載を開始した頃のコラムは、20代の頃からの正体の分からないモヤモヤが絡みつき、心が落ち着かなかったんだろう。

 

・スターバックスでグランデと言えない。

・悩む事はとても体力のいる事で、悩む体力がなくなって年々悩まなくなっている。

・思いつくとは、記憶と記憶の組み合わせ。脳から突発的に生み出される物じゃない。アイデアは、安静時の方が出てくるものだと分って、積極的に休む様になった。

など、乱暴にも取れる文章がリアルだ。

 

 

■芸人交換日記 イエローハーツの物語 鈴木おさむ 2011年発行

オードリーのツッコミ、若林正恭氏のエッセイに、南海キャンディーズの山ちゃんと舞台で共演したという『芸人交換日記』の事が書いたあったので読んでみた。

 

高校時代の同級生同士で組んだ、芸歴11年目のコンビ、イエローハートは、芸人として行き詰っていた。口では言いにくいので、交換日記で本音をぶつけ合う事にした二人の話。

 

M-1のエントリー数は、7000組以上だ。イエローハートと同じような(食えない)境遇の芸人は1万人?いやもっといるんだろう。『芸人の殆どが、こうなんだよ』って放送作家である作者は、伝えずにはいられなかったんだと思う。

一気に読めて、ちょっぴり涙が出ちゃう物語。

 

■まるごとバナナが、食べきれない 大久保佳代子 2022年発行

 

大久保さんは1971年愛知県生まれ。高校の同級生、光浦靖子とオアシズを結成。

当初は売れずOLをしてたが、TVのバラエティー番組『メチャ×2イケてるッ!』に出演し、女芸人としてブレイクした。

そんな、芸人大久保佳代子の日々起こった事のエッセイ。

家族・恋愛・友達・仕事・ひとり飯(酒)について。

女性雑誌に8年間も連載されたコラムなのは、大久保さんってマジメな人で、金銭感覚とか芸能人ぽくない所が、女性にウケてるんだろうな。

 

  あるかしら文庫

 

本屋さんに行くと、ポプラ文庫のあるかしら文庫フェアのコーナーが出来ていた。

 

POPの『あるかしら文庫』はヨシタケシンスケさんの絵本が元ネタだ。

お客さんが『こんな本あるかしら?』と店主に聞くと、『こんな本はいかが』と面白い本を出してくれるって物語だ。

 

これは、昨年訪ねたヨシタケシンスケ展で、お土産に買ったドイツ語版『あるかしら書店』のポストカード。

 

ヨシタケシンスケさんは、こんな人。

 

 

 

フェアの本は、ヨシタケシンスケ画のオリジナル表紙と、しおりが付いてるので、つい1冊買っちゃったよ。

 

■コンビニたそがれ堂 村山早紀 2008年発行

村山早紀さんは、1963年生れで長崎県出身の児童文学作家。

風早の町の赤い鳥居がある辺りに、そのコンビニがある。

大切な探し物のある人は、この店で見つける事ができるのだ。

 

児童書は漢字が少なく、スルスルと読み進める事が出来る。

このシリーズは5巻まであるので、読んでみたいな。

 

■クスノキの番人 東野圭吾 2020年発行

『その木に祈れば、願いが叶うという』という、オビのキャッチフレーズ通りのお話。

 

パワースポットと言われる場所で、何かを感じたことはない。

そうゆうスピリチュアルに興味が無いわけではないが、積極的に向き合おうとは思わない。しかし、巨木や巨岩に触れる事には、とても興味がある。

力いっぱい両手でグイグイと押してみる、手の平でバンバンと叩いてみる。

日頃、出す事の無い『目一杯の力を出してみる事』自体に、スピリチュアリティーを感じる。

 

 

 

■ドーン 平野啓一郎 2009年発行

近未来ってどのくらい先の事だろう。

本の中では、人類初の有人火星探査船が、2年半のミッションを終え、地球に帰ってきた2036年が舞台になっている。

町中に配置されたカメラの画像を共有する社会。形状記憶物質で何パターンも顔を造れる整形技術。メタバースによる無領土国家の存在。相手に合わせた人格の個性を認める、分人主義って思想。

それらが、今の社会から変化している。

 

あと13年後には、電気自動車はもちろん、空飛ぶ車とか当たり前になってるのかな?今のスマホが当たり前になっている様に。

 

■キャバレー ビートたけし 2019年発行

 

後に漫才ブームが訪れ、芸人がTVのバラエティー番組に出る前の1970年代の芸能の世界。

キャバレーでショーの司会をしながら、話芸を磨いていた綾小路きみまろ。

下積み生活や、ツービートやケーシー高峰とのエピソードの話。

 

読了後、1970年代の演芸番組をYouTubeで観てみた。

子供の頃好きだった、夢路いとし喜味こいし師匠の漫才は今も笑えたのが嬉しかった。

 

 

 

  5月のマンガ 弱虫ペダル 63巻

 

 

 

■弱虫ペダル 63巻  渡辺航 2019年発行

週刊少年チャンピオンで2008年から連載中の弱虫ペダル。

今年の2月に、51巻までまとめ買いして読み進めていた。

35巻以降は、高校2年生のインターハイが始まり、63巻でようやくゴール。

いや、長かったなぁ。

 

みんな強くて、若くて、優しくて、熱い。

スポーツ漫画に、根性なんて言葉はもはや死語だろうけど、出し切った後に、もう一踏みできる原動力の事を、今の子は何て言うんだろう。

 

 

 

  びわ湖のカケラ レイクグラス

 

ガラスが海の波に揺られて、丸くなったカケラをシーグラスと呼んでいる。

びわ湖の波に揺られて出来た物は、『レイクグラス』と呼んでいるんだって。

琵琶湖畔を散歩する時に、ちょっと探してみる。

白や青っぽいのが多い。大きいのや珍しい色の物が見つかるとテンションが上がる。

 

ビワイチのお土産として、レイクグラス集めが流行ればいいと思う。

 

 

 

備忘録

5月29日に近畿地方の梅雨入りが発表された。

5月の梅雨入りは10年振りなんだって。

 

 

 

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