備忘録
10月末に退院して、11月にはリハビリのサイクリングが再開できる様になった。
退院後の診断でも、問題なく回復しているとの事だ。
以前よりも食事制限は緩くなったので、体重も少し戻ってきている。
11月の雑読 門井慶喜作品
門井慶喜さんは1971年生れ 群馬県出身の作家。
2018年に宮沢賢治の父親を題材にした『銀河鉄道の父』で直木三十五賞を受賞している。
■ 屋根をかける人 2016年発行 門井慶喜
滋賀県で一番有名な外国人。ウィリアム・メレル・ヴォーリズの歴史小説。
1905年、八幡商業高校の英語教師として来日し、建築家でメンソレータムの販売を行った。
本を読むまで知らなかったのは、太平洋戦争での差別や終戦後の行動の事。
これを読んでから、近江八幡周辺のヴォーリズ建築を見て回った。
旧一柳米来留邸
■幸福な生活 2011年発行 百田尚樹
18編の短編集。放送作家らしくリズムのいいショートストーリーだ。
平日の寝る前に一話ずつ読めば、幸せなひと月を過ごす事が出来そうだ。
小学生の頃に聞いていた、ネスカフェ提供の『夜のドラマハウス』を思いだした。
■うどん キツネつきの 2014年発行 高山羽根子
第一回創元SF短編賞佳作受賞作品
5話の短編集。近未来とか科学とかロボットの出てくるだけがSFじゃない。
高山さんにとってのSFって、夢の中に出てくる想像の世界なんだろうな。
■東京はじまる 2020年発行 門井慶喜
明治初期の建築家、辰野金吾を題材にした歴史小説。
作中に出てくる建築物は、もちろん代表作の日本銀行本店と中央停車場。
明治初期って時代劇の様な気になるけど、たった150年前の話なんだな。
2012年に東京駅丸の内駅舎保存復元工事が行われて、東京に行く度に駅の周辺をウロウロするのが好きでした。
■流れ星が消えないうちに 2006年発行 橋本紡
橋本紡さんは、1967年生れ、三重県伊勢市出身
突然の事故で亡くなった恋人の事が頭から離れず、一軒家の玄関で寝る生活を送る大学生の奈緒子。
高校生の時から二人と親友だった巧。
突然仕事を辞めた父親。
個人的にはお父さんに感情移入してしまう。
■総員玉砕せよ!(新装完全版) 水木しげる
守山市の佐川美術館で開催してた『水木しげるの妖怪百鬼夜行展』に行くつもりで、再販された著書を読んでいたが結局行く事は出来なかった。
ご存知、ゲゲゲの鬼太郎の作者。
1943年、21歳で太平洋戦争に召集されニューブリテン島へ派遣され、戦地で左腕を失った事で24歳の時に復員する。
9割は事実と語る戦地の生々しい日常が描かれた漫画。
これは、持っていたい一冊。
自転車小説 近藤史恵作品
■逃げ 2015年発行の『エスケープ』の文庫版 佐藤喬
2014年全日本選手権ロードレースの実況ノンフィクション。
勝ったのは予想もしなかった選手だった。
読んだ後でYouTubeでそのレースを見直して欲しい。ゴール後の彼の涙に、もらい泣きしてしまう。
大友克洋の装画がカッコイイ。解説は羽田圭介。
■ペダリング・ハイ 2017年発行 高千穂遥
50歳でロードバイクを始めた高千穂遥さんは現在71才。
今でも自転車に乗っておられます。
大学入学で上京してきた竜二は、ロードバイクチーム『調布ゴブリンズ』のメンバーと知り合いロードレースの世界を知る。
高千穂さんも走った事があるのだろう。作中の練習コースは実際の地名で出てくる。
解説は『逃げ』の佐藤喬さん
■キアズマ 2013年発行 近藤史恵
近藤史恵さんのロードレースを題材にした自転車小説の4作品目。
今までの3冊とは繋がらない。
自転車ロードレースを舞台にした話って、書くのが難しいと思う。
登場人物のバックボーンや性格の事、自転車のメーカーやメカの事、ロードレースのルールやチームの事や作戦など、知らない人に向けて説明しなきゃいけない。
自転車で走るスピード感や高揚感をどんな言葉で表現すればいいんだろうと思うから。
多くのファンを作った『弱虫ペダル』って構成の優れた作品なんだな。
■スティグマータ 2016年発行 近藤史恵
近藤史恵さんのロードレースを題材にした自転車小説の5作品目。
ヨーロッパを拠点にしているプロロードレーサーの白石誓は30歳。
上りに強いアシストとして、人生3度目のツール・ド・フランスに出場する。
ストーリーはツールを舞台にしたミステリだ。
スティグマータに繋がる、近藤史恵さんの自転車小説
①サクリファイス 2007年発行
白石誓は23歳。日本のチームで走っていた頃の話。
②エデン 2010年発行
白石誓は25歳。海外チームに移籍し、グランツールに出場する。
③サヴァイブ 2011年発行
サクリファイス・エデンに登場するメンバーのスピンオフ短編。
エデンとスティグマータの間の箸休め的にどうぞ。
サクリファイス・エデンを読んでからスティグマータを読むと、登場人物の相関が分かってより面白い。
登場する白石や二コラ、ミッコ、メネンコを実際のロード選手のイメージで読み進めてみると面白いと思う。
白石は新城幸也。
メネンコはやっぱりランス?
3冊のレビューはコチラ
11月のシネマ
■ガリレオ 沈黙のパレード 2022年9月公開
監督:西谷弘
出演:福山雅治、柴咲コウ、北村一輝
天才物理学者の湯川学が、難事件を解決するガリレオシリーズの劇場版第3弾。
食堂の主人役のずん飯尾和樹がとてもいい味を出している。
ストーリーは容疑者が殺される謎解きだが、個人的には犯罪者は罰せられてくれないとスッキリしない。
■線は、僕を描く 2022年10月公開
監督:小泉徳宏
出演:横浜流星、清原果那、江口洋介、三浦友和
原作は砥上裕将の水墨画をテーマにした小説。
私自身水墨画どころか習字もしないので、墨の事すらわからない。
白と黒で表現され、白い紙に線を描く事の魅力とは?
ロケ地となった多賀大社に展示されている映画内で描かれた水墨画。
■シン・ウルトラマン 2022年5月公開 VODで視聴
監督:樋口真嗣
出演:斎藤工、長澤まさみ。西島秀俊、山本耕史
日本を代表する特撮ヒーロー。初代ウルトラマンの放送は1966年なんやね。
56年後の現在では怪獣は『禍威獣』、科学特捜隊は『禍威獣特設対策室専従班(禍特対)』と表記が変更され、宇宙人を外星人と呼ぶ様にもなっている。
ウルトラマンは自由な表現でいいのだ。空想特撮なのだから。
私は子供の頃どんな気持ちでウルトラマンを見ていたんだろう。
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