11月8日

 

投宿した鹿児島市内からスタートする。

天気予報では昼から雨の予報なので、桜島も午後には見えなくなるんだろうな。

こんな日は午前中に景勝地を訪ねて、午後は施設見学がいいだろうと日の出と共に出発した。

太陽と同じリズムの生活は、自分の体が旅モードになっていると感じられて心地がいい。

 

大学生の時に、自転車で回った九州旅行の最終日に訪ねたのが池田湖だった。

このカルデラ湖は九州最大の湖でもあるんだけど、イッシーの目撃の方が有名だった。

当時は北海道の屈斜路湖のクッシーと合わせて、未確認生物や物体の番組がよくテレビで放送されていた。

 

自転車で訪れたのは3月末で、湖畔に咲いた一面の菜の花と青空を背景に、見事な円錐形をした開聞岳が見えたのを覚えている。

 

旅モードに入っていると、奇跡のような事が起こる事がある。

海越しに開聞岳の雄姿を望む長崎鼻に着いたのは9時前で、土産物屋のおじさんが駐車場を案内してくれたので停めさせてもらった。

まだ、観光客はいない時間で、駐車場には私のカブが1台だけ・・・いや黄色ナンバーの赤いモンキーが1台停まっている。

滋賀県の市町ナンバーでフォローしているブログの方と気が付き、お声を掛けさせて頂いた。

滋賀県から1000キロも離れた、こんな岬の先っちょで出会う奇跡。

 

駐車場でサイダーを飲みながら、旅の話など伺って楽しい時間を過ごす。

でも、旅の途中は人との出会いを奇跡と感じない。

北近江@旅人さんとは、いつか何処かで出会うだろうって予感がしていたから。

でもそれは、滋賀県内だろうと思っていたけれど。

 

お話している時にもシンパシーを感じていたのですが、後で北近江@旅人さんのブログを拝見すると、同じアングルのサイダー越しのバイクの写真を撮っておられて、思わずニヤリとしてしまいました。

他にも南阿蘇鉄道の美晴台駅や島原の土石流被災小学校など、立ち寄る所の味覚が似てる。

また何処かでお会い出来る事を楽しみにしてます。

 

北近江@旅人さんのブログ『僕と北近江の四季とオートバイ』

※掲載NGならコメント下さい。⇒快諾頂きました。

 

 

指宿温泉の砂むし風呂はいくつかあるらしいが、手軽に利用できる『砂むし会館 砂楽』さんへ。

料金は1100円で、入湯に必要なタオルも200円で購入する。

旅館や施設の名前が入ったペラペラのタオルって好き。

 

蒸し風呂の風景ってこんな感じ。

(撮影できないので、砂楽さんのHPより画像を拝借)

 

地熱で温められた砂をかけてくれて、その温度や砂の重さが絶妙にいい!

約10分間、体が蒸される気持ちよさ。汗ばんだ体に砂が張り付かないって不思議な体験が出来た。

 

JR最南端の駅 西大山駅で開聞岳を眺める。

ちなみに最北端は稚内駅、最西端は佐世保駅、最東端は東根室駅。

 

教えてもらった開聞岳南側の周回ルートに挑戦すると、すごく冒険チックなコースだった。

 

 

鰹節の町、枕崎へ。

鹿児島県は鰹節生産量が1位で、全国の70%を占める。中でも、枕崎市での生産量が最も多い。

工場の窓からカツオが覗いていて、町中に鰹節を作る匂いが漂っている。

 

枕崎駅は指宿枕崎線の終着駅だ。

発券機もない無人駅で、1日6本の普通列車が出発するだけの駅だけど、ココが南の終着駅で、かつ北へ向かう始発駅だと思うと、ワクワクする気分になれる。

 

知覧特攻平和会館に向かう途中で、飛行場跡周辺の戦争遺構にも立ち寄る。

蓋無掩体壕の再現と九七式戦闘機のレプリカ。

 

平和会館には隊員が過ごした三角兵舎の再現。

 

知覧特攻平和会館は、帝国陸軍航空隊の特攻に関する資料が展示され、敷地内に慰霊碑が建立されている。

館内は撮影禁止なので入場券の画像だけど、館内には現存する唯一の四式戦闘機疾風が展示されている。

 

太平洋戦争の終戦期に体当たり攻撃としての『特攻』があった事実。

亡くなった隊員たちの遺品の数々を目にして、私はこの人たちの御霊に何と声を掛ければいいのだろう?と考えながら記念館を後にした。

 

知覧の町に出ると、特攻の母と呼ばれる鳥濱トメさんが営んでいた冨屋食堂。

2001年に公開された高倉健さん主演の東映映画『ほたる』の撮影用に再現された物。

帰ったらもう一度映画を観てみようと思った。

 

鹿児島市内に戻って、天気予報より遅れて16時頃から雨が降り出した。

しかも大粒の雨だ。

今日の宿は鹿児島市内と思っていたんだけど、知覧の特攻記念館を見たら鹿屋の史料館も見たくなって、桜島フェリーに飛び乗った。

 

鹿屋の航空基地史料館は帝国海軍の歴史資料館で、現在は電話予約しなければ見学できない。

今日は鹿屋市に泊まって、明日の見学を申し込もうと考えたのだ。

 

桜島フェリーを下船して大粒の雨の中、既に日の暮れた道路を走り出したのだが・・・・

後輪がパンクした。

 

レッカー業者を呼んで、近くのバイク屋さんに連絡して、今日の宿を探して・・・

初めてのバイクトラブルに、自販機の明かりの前で3時間も途方にくれた。

 

何年か経って思い出す旅の思い出とは、奇跡のような出会いと噓のようなトラブルだったりする。

今日の事は数年後にも思い出す、旅の一日になるだろう。

 

208キロ走行

 

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