テレビ番組の『ポツンと一軒家』って番組は好きだ。

所ジョージさんと林修さんが、住人のそこに住む理由や人生をリスペクトし、常識的なコメントをするので好感が持てるから。

テレビ東京の同じような番組は、ディレクターが『こんな所に住んでいて、不便じゃないですか?』ばかり聞く所が好きじゃない。

まるで不便な所に住んでいる人が不幸であるような演出に感じるから。

 

彦根市や隣接する多賀町の山間部には廃村となった集落が点在する。

集落までの道は細くて急坂だし自転車では危険だったけど、スーパーカブなら頑張って坂を上ってくれるだろう。

 

国道306号線から県道17号線(多賀醒井線)へ。

廃村の保月(ほうずき)集落へは、調宮神社からいきなりの急坂を進む。

杉坂峠で栗栖の杉を見学。

 

栗栖の杉は多賀大社の神木で、県の指定自然記念物。

樹高37m、幹回り約12m、樹齢は約400年の巨木になんとなくパワーを感じる。

 

しばらく見上げてたんだけど、この時期は足元に注意しないといけない。

しっかりと2匹のヤマビルが靴に張り付いていた。

 

かつては3つの集落の脇ヶ畑村があったそうだが、昭和50年頃に廃村となったそうだ。

杉集落や周辺で最も大きかった保月集落を訪ねる。

冬季は積雪でもちろん閉鎖されているが、夏場は管理者が訪ねてきている。

当然、所有者の財産なので無断の立ち入りは厳禁だ。

 

鈴鹿山地を越えて岐阜県へ抜ける山道の歴史を持つ脇ヶ畑村は、100年前には50件の民家があり、役場や学校もあった。

県境になる五僧峠の集落にも立ち寄って、権現谷ルートで引き返した。

 

 

限界集落の山女原(あけんはら)まで降りてきた。

県道17号線に合流し更に山奥に進んだ今畑集落や落合集落も廃村だ。

 

霊仙山への登山口になっているので、車で来る人も多く、廃村感は薄い。

 

更に山奥の男鬼(おおり)集落へ向かう。

 

この先は地図アプリに道はないし、圏外となるので秘境感が益々高まる。

2輪なら前輪ブレーキ掛けたら、即転倒しそうな道だ。

 

彦根市男鬼集落は昭和46年に廃村となった。

意味のありそうな地名と集落の外れにある伊邪那美命を祀る比婆神社が神秘的な雰囲気を醸し出す。

 

伊邪那岐命を祀る大杉神社、北原(きとら)竜宮へ向かう。

道を示すのは分岐の看板だけで、呼ばれた者だけが辿りつけるって感じ。

 

北原竜宮の周辺だけゴツゴツとした石灰石が現れ、その先に注連縄の張られた神木がある。

ねじれて四方八方に伸びる枝が竜の様だ。

 

山の中を一人で走っていると、この先は大丈夫かな?とか何があるのかな?とか不安と期待の交じった不思議な気持ちになる。

普段の生活では感じられないこの感覚が気持ちいい。

 

滝谷武奈林道に出て、現実に戻った感じがした。

 

帰って甘いものでも食べたいなと思いながら満足して帰路につく。

今日の様なコースを毎日は走れない。

私は、ポツンと一軒家やナゼそこ?みたいな所には住めないなと気づいた。

 

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