もらったスーパーカブで出掛けたい。

夏場のお出かけ先は、暑さ対策で空調の効いた施設の見学とかしたいけど、緊急事態宣言下では人のいない場所の方がいい。

出来ればお茶もお弁当も持参して、できるだけ人と接さない様に気をつける。

 

山の方が涼しいし人との接触も少ないだろうと、今日の目的地は多くの鉄道の近代化遺産が残ってる福井県と滋賀県の県境エリアの鉄道遺構巡りにする。

少しだけ県を跨いでしまうが、山の中だけなので勘弁してもらおう。

鉄道遺構の紹介は、福滋県境鉄道遺産回廊としてチラシもできている。

 

https://www.city.tsuruga.lg.jp/about_city/news_from_division/kankou/kanko_ka/tunnelcard.files/kiokunotabihe_map.pdf

 

 

長浜市木之本町からは、国道365号線で福井県境の栃ノ木峠へ向かった。

車も少なく、走りやすい道だ。

標高538メートルの峠は、福井県側の谷から吹き上げてくる風が気持ちいい。

峠の名前の由来ともなった樹齢約500年のトチノキの巨木があったんだけど、残念ながら倒れてしまっていた。

 

栃ノ木峠から、カーブの続く峠道を福井県側に下り、国道476号線と合流すると北国街道の板取宿。

福井藩の関所でもあり、かつては峠の下の賑やかな宿場町だったそうだ。

石畳の坂道に沿って甲造りの茅葺屋根の家屋が残っている風景は、当時を想像させる。

今は4件しか残っていないが、自家用車があったので人の住んでいる家もある様だ。

 

今庄は京都から越前への玄関口となる大きな宿場町で、旧街道にはうだつの町屋が多く残っている。

中でも京藤甚五郎家は黄土色の壁が特に目立っていた。

 

■鉄道遺産回廊の旧北陸線トンネル群を訪ねる前に今庄駅に立ち寄ったのは観光案内所や鉄道の資料館があるから。

事前に鉄道の歴史を知っておくと、今日のコースはより楽しい。

 

蒸気機関車時代の今庄駅のジオラマ。

 

レンガの給水塔や給炭台が残っている。

転車台は赤いラッセル車の辺りにあったみたい。

 

今庄から敦賀に向かう県道207号線が旧北陸本線廃線跡で、緩やかな上り坂の途中に旧大桐駅のプラットホームが残っている。

 

1896年開通の急勾配の難所だった山中トンネル。

 

馬蹄形の蒸気機関車用のトンネル内では車とのすれ違いはできないので、対向車が来てないことを目と耳で確認してから突入する。

 

最長の中山トンネルは1170メートル。

レンガ造の天井からジャバジャバと水が落ちてきて、トンネルから出ると眼鏡が曇るくらい内部は涼しかった。

 

この先、有形文化財に指定されている合計9か所のレンガトンネルを抜けて敦賀に向かった。

 

■鉄道遺産回廊の敦賀エリアは、敦賀鉄道資料館を外から見る。

旧敦賀港駅を復元したもので、敦賀港がウラジオストクを経由してベルリンまでつながる欧亜国際連絡列車の発着地だった。

 

赤レンガ倉庫は旧紐育(ニューヨーク)スタンダード石油の倉庫。

敦賀が世界の窓口だったんだなと感じる。

 

今回は人と接する事を避けて、赤レンガ内の見学も敦賀ヨーロッパ軒のソースかつ丼も我慢だ。

 

■鉄道遺産回廊の旧柳ケ瀬線跡に向かう。

敦賀から長浜に抜ける県道140号線が旧柳ケ瀬線跡で、小刀根トンネルは明治十四年開通の現存する日本最古の鉄道トンネルだ。

貨物輸送のD51形蒸気機関車の大きさに合わせて設計されたそうだ。

 

要石に明治14年の刻印。

 

福井県と滋賀県の県境となる柳ケ瀬トンネル。

トンネルの長さは1352メートルで、当時の鉄道トンネルでは最長だった。

トンネルは福井県側に傾斜がついていて、蒸気機関車の煙と蒸気で事故も起こっている。

 

こんな歴史のある旧柳ケ瀬線を訪ねる事が出来なかったのは、自転車・歩行者の通行が禁止されていて、サイクリングで利用できなかったから。

 

今回、ようやく来ることができました。

 

柳ケ瀬集落から余呉町までの国道365号線は旧柳ケ瀬線の廃線跡だ。

旧中之郷駅跡の木陰で冷たいお茶で休憩してから帰宅した。

 

今日は今庄駅の資料館で、「見学させていただきます」の一言しかしゃべらない一日だった。

 

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