「グロテスク」読了 | 明日に向かって台上前転

「グロテスク」読了

先日の「ジオラマ」 が、かなり面白かったので、引き続き

桐野夏生を読んでみた。


桐野 夏生
グロテスク

ひ~

もう怖いのなんのって、半端じゃない。

分厚いので読むのに2日かかっちゃったんだけど、その間

ず~~っとこの本のことばかり考えるというはまりよう・・・

読後ももちろんですし。


本自体も有名ですが、モチーフとなった事件も有名な

「東電OL殺人事件」。

これをねえ、ここまで掘り下げて書く筆者のものすごい

文才に敬意というか驚異というか、ただただ怖いのだ。


まっとうな愛情で育てられなかった子供ってのは、その

時点ですごいハンディキャップを背負っているという

ことなのかな・・・


ユリコの姉・ユリコ・和恵・・・

怪物となってゆく女たち。

誰も彼女たちを止めることはできなかったのだろうか。


美貌や頭脳という素晴らしい資質を持ちつつも、着実に

人生を踏み外してゆく様がなんとも狂っていて切ない。


いやあ~~~たまらん。

読み終わっちゃったよ、もったいない。

すっごく面白い本って、残りのページが少なくなると

ハラハラしませんかね?