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『肉イズム』~女房を質に入れてでもあなたに伝えたいこと~

さあ、今こそ少年時代のワクワクを取り戻すときだ。

シンプルイズベストはいつの時代も変わらない

 

 

必殺技総選挙があったら

 

 

先月、超人総選挙の結果が発表されました。

 

2~3年ごとに行われる超人総選挙ですが、ファンの中から「必殺技総選挙もやってもらいたい」との声が聞かれています。

 

面白いですよね。

 

 

必殺技総選挙がもしあったとしたら私が選ぶのは

 

・キン肉バスター

 

・ブレーンバスター(テリーマン)

 

・バックドロップ(ミートくん)

 

以上の3つとなるでしょうか。

 

 

どれもわかりやすくシンプル。

 

新作で見られるような変形・進化形バージョンの技より、私は昔ながらの原形をとどめた技のほうが断然好きです。

 

 

 

プロレスファンが3000万人いた理由

 

 

「シンプルなものは選ばれるようになる」

 

 

これはいろんな分野において通用する普遍的真理ではないでしょうか。

 

 

たとえば、昭和のプロレス。

 

昔のプロレスは、各レスラーのキャラクターがわかりやすく、試合も技もシンプルでした。

 

 

“世界の巨人”ジャイアント馬場の16文キック。

 

“燃える闘魂”アントニオ猪木の延髄切り。

 

“黒い呪術師”アブドーラ・ザ・ブッチャー”の地獄突き。

 

 

試合内容も難しい攻防が見られない。

 

必殺技が出たら必ず試合は決着がつく。

 

短時間で終わる試合もザラ。

 

「え、もう終わっちゃうの?」

最近の「カウント2.9が続くプロレス」を見慣れてるファンはそう感じるであろう試合が多々ありました。

 

でもそれが一般層にはシンプルでわかりやすかったんですよね。

 

 

技や試合もそうですが、コスチュームもそう。

 

今のレスラーみたいにカラフルでキラキラしたコスチュームではなく、ほとんどが単一色でシンプル。

 

馬場→赤のショートタイツ

猪木→黒のショートタイツ

ブッチャー→黒のパンタロン

 

といった具合に。

 

 

今どきのファンからすれば昭和レスラーのコスチュームはダサいと感じられるかもしれませんが、たくさんの人に憶えられるようなビジュアルだったんですよね。

 

 

1980年代前半のころ「全国3000万人のプロレスファン」と古舘伊知郎アナは表現していましたが、まんざらでもありません。

 

テレビのゴールデンタイムで放送されていたというのもありますが、昭和のプロレスはシンプルでわかりやすかった、

だからこそそれだけ多くの人に愛された、選ばれたのではないでしょうか。

 

 

 

引き算こそが進化の本質

 

 

「シンプルなものは選ばれるようになる」

 

 

去年、数年ぶりパソコンを買い替えたときも思いました。

最近の電化製品って説明書が薄い、というか説明書がないものも珍しくないですよね。

 

海外のメーカーは特に言えるのではないでしょうか。

説明書はオンラインで、みたいな。

 

アップルの製品はそうですよね。

 

機能も絞られていてシンプル。

 

説明書はあったかなかったか。

 

あったとしても分厚い辞書みたいなものではなかったはずです。


 

日本の家電メーカーは新製品を作る際、機能をプラスする(足し算する)傾向があるそうです。

 

アップグレードされるならそれが普通かと思われるかもしれません。

 

しかし海外の家電メーカーの中には、逆に機能を絞る、いらないものを排除するところもあるのだとか。

 

 

実際、アップルをはじめ、そうしたシンプルな製品が大衆に選ばれているのですから、

 

シンプルなものが選ばれるのに時代は関係ない、

むしろ時代はよりシンプルなものを求めている、

 

といえるのではないでしょうか。

 

 

日本の家電メーカーもそうですが、なぜ作り手は足し算する方向へ向かってしまうのか?

 

それはサービス精神が働くから、というのがあると思います。

 

「これがあったらユーザーは喜ぶだろう、あれもあったら便利に違いない」

 

お客様のためにより良いものを作るぞという意識、それが足し算する方向へ向かってしまうのでしょう。

 

 

しかし、受け取る側は足し算されたものを求めてはいない、ということです。

 

足し算されたものは複雑でわかりづらくなってしまいますから。

 

中には複雑なものを求めるマニアがいるのかもしれませんが、ほとんどの一般客からは敬遠されてしまうのです。

 

 

ほとんどの受け取り手、一般客は引き算されたもの、よりシンプルな機能、よりシンプルなデザインになったものを求めているというわけです。

 

 

私もこのブログを始めたころは、引用する画像を2つ3つ4つと複数引用していました。

 

キン肉マンが好き、

みんなと名場面を共有したい、

というのもあって、たくさん載せたくなるんですよね。

 

でもその気持ちを抑え、画像はなるべく一つに絞るようにしました。

 

画像をたくさん引用すると、

伝えたいメッセージの内容がボヤけ、画像が印象に残るのではないか、と思って。

 

引用する画像はなるべく一つに絞る。

そのほうがシンプルでスッキリするし、伝えたいことが読み手に届くと思ったからです。


 

 

テリーマンに託した願い

 

 

冒頭に挙げた3つの技、

 

中でも私が一番好きなのは、テリーマンのブレーンバスターです。

 

ゆでたまご『キン肉マン11巻』集英社

 

今後、テリーマンが五大刻と闘うにあたって、

一部のファンから「テリーには新必殺技の開発が不可欠」なんて声が聞かれます。

 

聞かれますが私はそうは思いません。

 

ブレーンバスターにカーフブランディング…

 

テリーマンにだけは、昔ながらのシンプルな技で勝負してもらいたいです。

 

そして「シンプルイズベストはいつの時代も変わらない」ということを知らしめてもらいたいです。

 

 

 

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