森田療法(岩井寛)
森田療法 (講談社現代新書) 799円 Amazon |
全身がんになって、目も見えなくなり耳も片方聞こえなくなり、足も不自由になった精神科医の岩井さんが、口述筆記で森田療法について書いた本。(1986年)
森田療法は1921年ごろの精神病の治療方法。思考の仕方を変えることで、神経症から脱却してゆく、その考え方や方法について。
すごいなぁ。そうなってまでも、自分に残された力と残された時間で本を書くことが、この先生にとっては「人間としての尊厳を守る」ということ、なのだって。死に直面した時に、今まで研究してきた森田療法の素晴らしさを改めて実感されたのだろうなあ。とわかる。
(何にしても、そうやってガムシャラに、何がなんでもやりたいことがあり、それに向かって取り組む、というのが、ニンゲンとしての幸せ、ということなんだろうかなあ(?)と、おもう。)
全体的にはまあ、言っていることは、まあ、そうなんだろうなー、ってかんじで、まあ分かるんだけど、、、(^◇^;)ウーン愚鈍な私の脳みそでは、難しいように感じたなあ。。。
これをパッと理解して実行できるような、柔軟かつ高度な思考力をもった人には、バイブルになり得るのかもしれない。
まず、精神病だと、そもそも、思考力が錯乱している状態だから、余計に難しいよなあ。。。けど、この本に出てきた【あるがまま】【とらわれ】については、考えてみようかなあ。。。
【あるがまま】
「森田療法は、心の不安を内なる異物として除去しようとせずに、そこに日常とのおおらかな連続性を容認するところにはじまっている。」
「そもそも"あるがまま"というのは東洋における仏教的理念を包含した言葉である」
おお。なんか仏教ぽい考え方だなーと思っていたら、そうだった。
【とらわれ】
(そうはいっても何をどうやってもネガティブなことしか浮かんでこないし、どうしたら脱却できるのかわからない。だから苦しい。)
何にとらわれているのかというと《こうあらねばならないという思い込み》
しかしね精神病は、自分が何かにとらわれているという認識を持ちにくい。その部分を指摘すると、すぐさま、"否定された!"とかになって、受け入れられないのよね。。。
(どうしてもネガティブにしか考えられなくなる。言った言葉は言霊だ、だからポジティブな発言をしよう!とか、そうやって引き寄せるのだとか言われたところでどう頑張ってもポジティブな考え方なんてできない。できない自分を責める。自己嫌悪の悪循環。)
けど、ネガティブな考えが駄目ってなってることが大間違いなのね。
『ポジティブに考えられるようにならなければならない』に私はとらわれているのか?
ネガティブな感情は、存在して当たり前で、在ってよくて、当然の感情だから、それで良いのだ。
【生の欲望】(?ウーンなんだかそれ自体が薄れている、ようにもおもう。目的本位って、いうけど、目的がわからない、みたいな)
[まとめ]
とらわれ(何にとらわれているか)→(とらわれを)あるがままに認める→生の欲望(を実現するために)→目的本位(の行動をする)→自己実現(自己陶冶、自己確立)
︎あるがまま➡︎そのあるがままでいい➡︎ゆるし
ああ
つまり、
ゆるすってことかー。