ホタル帰る ~特攻隊員と母トメと娘礼子
( 赤羽礼子 石井宏)
( 赤羽礼子 石井宏)
ホタル帰る―特攻隊員と母トメと娘礼子 Amazon |
昭和16年、太平洋戦争のとき
鹿児島県の知覧というちいさな町に、
特攻隊が出撃するための
飛行場と飛行学校が建てられ
そこから沖縄方面に向けて
たくさんのたくさんの命が飛び立っていった
その基地の近くに、富屋という食堂があって、店主トメさんは小母ちゃんと呼ばれ、飛行兵、特攻隊員皆に慕われた
そんな鳥浜トメさんがいかにして戦時中すごしたか
という、本でした。
困っている人を見ると助けずにはいられない、という彼女は
自らの財産を投げ打って、店にやって来る彼等を全員、分け隔てなく我が子のように可愛がった。
そして、見送った。
そこは特攻隊員たちの、さいごのオアシスだった。
トメさんの娘、礼子さんの証言をもとに書かれた本。
あー
散って逝ったたくさんの命
本書のタイトルにもなっているホタルのエピソード。
そして何より
トメさんの人間性に泣いた。
なんて優しくて何て深い愛情をもった人だろうか
賢く、正しく、ひたすら優しい
優しさを貫く強さ。
凄い
あの、時代のなかで
こんなにもブレない人がいた。
こんなにも深い愛と優しさをもった人がいたなんて
朝の帰りのギュウギュウ詰めの電車のなかで、鼻水を拭き拭き読みました。
戦後には、憎き米兵達にもマーマと慕われた
周りから白い目で見られようが構わず自分を貫く強さ。
やーすごいなあ。。。
何をどうやっても報われない散っていった命のため、トメさんの願いで建てられた観音像
そして特攻平和記念会館
いつか行ってみたいな。
沖縄に行く前に、鹿児島だなー