2010.8.10(火)
今日も吐き気は続いているようで、食欲もない。
食事だけは、体力が落ちるのを防ぎたいのか、無理にでも半分は食べる。
いつもは食べるアイスも、一口食べておしまい。
シスプラチンを投与してからというもの、父は便秘に悩まされていて、
マグミットという緩下剤を服用している。
マグミットを服用し始めてから吐き気がするようになった、と父は言うが、
吐き気の発現時期から見て、抗がん剤の副作用のように思う。
今は、マグミットのおかげもあって便通はあるらしい。
本日、2回目の抗がん剤(イリノテカン)。
父が行っている化学療法は、多剤療法で、
シスプラチン+イリノテカンを使用している。
医師が言うには、現在のガイドラインでの標準治療だそうだ。
1セット4週間で、
1週目:シスプラチン+イリノテカン、
2週目&3週目:イリノテカン
4週目:休み
・・・という風な治療予定。
現在は2週目。
今出ている副作用は、吐き気・下痢。
便秘から一転して下痢になった。
セオリー通りで言えば、そろそろ口内炎や脱毛が起きる頃。
父に「歯磨きはゆっくり優しく」するように軽く助言をした。
1週目の効き具合を見るためか、昨日胸部レントゲンを撮ったが、
結果はまだ医師から聞いていない。
ここ数日、身体の不調が表立ってきたから余計父が無口になった。
元々、若白髪で、いつも白髪染めをしていた黒髪、
今は根元が真っ白で、ちょっと歳を取ったように見える。
細身だけど、腕の筋肉が自慢だった父。
今は筋肉も落ちて、ふにゃふにゃになってしまった。
父が弱っていく姿を見るのが、最高に辛い。
けど・・・私は笑っていなくちゃ!!
笑っていることしか出来ない自分が、無性に情けなくなった。
2010.8.8(日)
今日は地元の花火大会ということもあって、
浴衣を着て父に会いに行った。
浴衣姿の私を見て、父は嬉しそうに微笑んでくれた。
パジャマ姿の父と、一緒に写真を撮った。
今日の父は元気がないように見えた。
聞くと、お腹の具合が悪いらしく、それに伴ってなのか、
抗がん剤の副作用なのかはわからないが、吐き気がすると言う。
いつもは持って行ったアイスを美味しそうに食べるのに、
今日は一口食べただけ・・・。
もしかしたら、お腹の調子が悪いことで、
「転移したのでは?」と不安になっているのかも知れない。
明日、抗がん剤治療開始後初めての「胸部レントゲン検査」がある。
抗がん剤、少しはがん細胞をやっつけてくれたかな。
病院の窓から見た空があまりにも綺麗で、
大きな青い空に、父が快方へ向かうことを心から祈った。

今日は地元の花火大会ということもあって、
浴衣を着て父に会いに行った。
浴衣姿の私を見て、父は嬉しそうに微笑んでくれた。
パジャマ姿の父と、一緒に写真を撮った。
今日の父は元気がないように見えた。
聞くと、お腹の具合が悪いらしく、それに伴ってなのか、
抗がん剤の副作用なのかはわからないが、吐き気がすると言う。
いつもは持って行ったアイスを美味しそうに食べるのに、
今日は一口食べただけ・・・。
もしかしたら、お腹の調子が悪いことで、
「転移したのでは?」と不安になっているのかも知れない。
明日、抗がん剤治療開始後初めての「胸部レントゲン検査」がある。
抗がん剤、少しはがん細胞をやっつけてくれたかな。
病院の窓から見た空があまりにも綺麗で、
大きな青い空に、父が快方へ向かうことを心から祈った。

2010.8.5(木)
昨日書いた「なんでもノート」。
父は私が書いた文を読んでくれたらしく、返事が書いてあった。
「大丈夫、安心して。ありがとう。」
たった一文、父が私に充てた手紙。
今までの父のイメージからして、手紙なんて絶対書かない人だと思っていたのに。
たった一文だけど、とても心に響いた。
抗がん剤投与3日目。
昨日と引き続き、特に目立った副作用はないが、
表立って気になるのは「しゃっくり」。
抗がん剤でしゃっくりが出る人は割とおおいらしく、
漢方薬(芍薬甘草湯)をもらった。
しゃっくりも副作用だと、看護師さんが言っていた。
あとは「便秘」。
抗がん剤の副作用は「下痢」というイメージがあったが、
父はその逆。ここ数日まったく音沙汰がないらしい。
便が溜まっているからか、昨日にくらべて食欲はあまりない。
ただ、吐き気とまではいかないようで、無理矢理に食事も完食したようだ。
顔と手足のむくみは昨日よりは軽減されたように思うが、
普段スリムな父からすれば、びっくりするほどパンパン。
偶然、医師の回診に出くわし、久々に医師からの説明を受けた。
・3日目で吐き気がないところを見ると、これから新たに吐き気が出ることは
ないであろうということ。
・2度3度と抗がん剤治療を進めるうちに、腎障害が酷くなったり、血液が減って感染症にかかりやすくなる可能性があるということ。
医師曰く、父は副作用が軽い性質だそうだ。
吐き気がない分、見ている方としてもすこしは安心だ。
父は、「副作用が出なかったのは嬉しいが、がんに効かなければ意味がない。」
と、笑いながら言った。
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2010.8.6(金)
今日もサプライズでお見舞いへ。
行きの道中、高速道路で50分(事故による通行止め)足止めをくらった。
昨夜、気味悪い夢を見て少し気分が落ち込んでいたので、
ぺっしゃんこになった事故車を見た瞬間、サーッと血の気が引いた。
人の命って、儚い。
どんなに頑張って生きてても、真面目に生きてても、
どんなに優しい人でも、最期の瞬間はいつどのように訪れるかわからない。
安らかに逝く人もいれば、
病気で苦痛に身をよじらせ逝く人もいる。
事故や災害で、突然逝く人だっている・・・。
そんなことを考えていたら、なんだか生きていくのが怖くなった。
生きている限り、かならず死は訪れるものだけど・・・
見えない未来のことを考えると、「不安」にとりつかれる。
今日の父は、相変わらずの笑顔で私たちを出迎えてくれた。
副作用も相変わらずの様子。
持って行ったアイスを父と分け合って食べた。
「がん」って、残された時間を知らせるために
神様が用意したものなのかな。
残りの時間を、いかに濃く、充実させた時間にするか。
恐怖や不安で残りの時間を過ごすのは、どうしてももったいない気がした。
なんだか今日は、せつなくて、やるせない気持ちになる1日だった。
昨日書いた「なんでもノート」。
父は私が書いた文を読んでくれたらしく、返事が書いてあった。
「大丈夫、安心して。ありがとう。」
たった一文、父が私に充てた手紙。
今までの父のイメージからして、手紙なんて絶対書かない人だと思っていたのに。
たった一文だけど、とても心に響いた。
抗がん剤投与3日目。
昨日と引き続き、特に目立った副作用はないが、
表立って気になるのは「しゃっくり」。
抗がん剤でしゃっくりが出る人は割とおおいらしく、
漢方薬(芍薬甘草湯)をもらった。
しゃっくりも副作用だと、看護師さんが言っていた。
あとは「便秘」。
抗がん剤の副作用は「下痢」というイメージがあったが、
父はその逆。ここ数日まったく音沙汰がないらしい。
便が溜まっているからか、昨日にくらべて食欲はあまりない。
ただ、吐き気とまではいかないようで、無理矢理に食事も完食したようだ。
顔と手足のむくみは昨日よりは軽減されたように思うが、
普段スリムな父からすれば、びっくりするほどパンパン。
偶然、医師の回診に出くわし、久々に医師からの説明を受けた。
・3日目で吐き気がないところを見ると、これから新たに吐き気が出ることは
ないであろうということ。
・2度3度と抗がん剤治療を進めるうちに、腎障害が酷くなったり、血液が減って感染症にかかりやすくなる可能性があるということ。
医師曰く、父は副作用が軽い性質だそうだ。
吐き気がない分、見ている方としてもすこしは安心だ。
父は、「副作用が出なかったのは嬉しいが、がんに効かなければ意味がない。」
と、笑いながら言った。
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2010.8.6(金)
今日もサプライズでお見舞いへ。
行きの道中、高速道路で50分(事故による通行止め)足止めをくらった。
昨夜、気味悪い夢を見て少し気分が落ち込んでいたので、
ぺっしゃんこになった事故車を見た瞬間、サーッと血の気が引いた。
人の命って、儚い。
どんなに頑張って生きてても、真面目に生きてても、
どんなに優しい人でも、最期の瞬間はいつどのように訪れるかわからない。
安らかに逝く人もいれば、
病気で苦痛に身をよじらせ逝く人もいる。
事故や災害で、突然逝く人だっている・・・。
そんなことを考えていたら、なんだか生きていくのが怖くなった。
生きている限り、かならず死は訪れるものだけど・・・
見えない未来のことを考えると、「不安」にとりつかれる。
今日の父は、相変わらずの笑顔で私たちを出迎えてくれた。
副作用も相変わらずの様子。
持って行ったアイスを父と分け合って食べた。
「がん」って、残された時間を知らせるために
神様が用意したものなのかな。
残りの時間を、いかに濃く、充実させた時間にするか。
恐怖や不安で残りの時間を過ごすのは、どうしてももったいない気がした。
なんだか今日は、せつなくて、やるせない気持ちになる1日だった。